京都駅近くで楽しめる現代日本庭園は、夏にはピンクの百日紅、秋には紅葉の水鏡・リフレクションが美しい。
梅小路公園“朱雀の庭”について
「朱雀の庭」(すざくのにわ)は京都駅から程近くの都市公園「梅小路公園」(うめこうじこうえん)にある現代日本庭園。1995年開園。作庭を手掛けたのは京都・植芳造園の井上剛宏、設計は吉田昌弘。この庭園にて1996年日本造園学会賞作品部門受賞。
朱雀の庭の入り口になる“緑の館”内にある眺められるレストランは数年前に行ったことがあったんですが、肝心の朱雀の庭にまだ入園したことがなかったので…2020年9月に訪問。サルスベリの名所!
例年9月にはくるり主催の野外音楽フェス“京都音博”が行われることでも知られる梅小路公園。“朱雀の庭”園内にはかつての平清盛の邸宅・西八条第跡の石碑もあり、朱雀の庭以外にも京都水族館や京都鉄道博物館、スタバ等々もある総合公園。
近年完成した水族館や鉄博と比べると公園の初期、1994年の《平安遷都1200年》にあわせて造営されたのが“朱雀の庭”。6メートルの滝やモミジによる“紅葉谷”は伝統的な日本庭園の雰囲気を取り入れる一方で、その池泉回遊式庭園は黒い御影石の上に水深は1cm。池全体が水鏡になるように設計されています。この時期のサルスベリや秋の紅葉だけでなく、ライトアップされた姿もリフレクションするよう設計されている点が現代的!
また池の向こうの築山に引かれた“野筋”も、古庭園の“曲水”を思わせる一方で、個人的には『慧洲園』で中根金作が茶畑を庭園に取り入れたような野山・田園風景が庭園の中に取り入れられている感じがしてすごく良い。
野筋の上から西の方に見える借景は嵐山かな。工事の重機の姿が見えているけど、“京都の入り口の日本庭園”の借景も保たれたらいいな…と思う。
(2020年9月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)