世界に広がる“辻利”の創業者・辻利兵衛の屋号“ヤマリ”を引継ぐ辻利兵衛本店が2015年に開いた茶寮の庭園。
辻利兵衛本店庭園について
「辻利兵衛本店」(つじりへいほんてん)は江戸時代末期、1860年(万延元年)創業の老舗茶問屋が2015年にオープンした茶寮。アプローチが日本庭園となっています。
なお宇治橋通商店街にある“辻利本店”も、“祇園辻利”も九州の“辻利茶舗”も遡れば創業者は同じ辻利兵衛であり、暖簾分けなどにより広がったもの。
創業者の辻利兵衛は元は山崎屋利右衛門の長男として生まれました。その後辻家に入り商売をする中で屋号に“山”を加え“ヤマリ”としました。このブランドを引き継ぐのが辻利兵衛本店。
なお、この辻利兵衛は宇治茶の復興に大いに貢献し、平等院正門横には銅像も建ちます。(…銅像あること全然気づいてなかった)
この辻利兵衛本店は元は製茶工場だった築100年の建造物をリノベーションしたもの。京町家のような雰囲気の建物内には茶寮とショップが併設しています。庭園を眺められるソファー席も。今回せっかくなので宇治抹茶がふんだんに用いられたスイーツ…お濃茶パフェをいただいたけど、例によって食に関するレビューは省略。
庭園について。建物への芝生の中に飛び石が配されたアプローチは現代の作庭かと思いますが、併設している家屋(現在は住んでおられなさそうだけど、辻家の邸宅のよう)の周りにある枯池式の庭園はもっと古そうな感じがします。マツも結構な高さになっているし、池中の踏分石も年代を感じます。もし茶会等で用いられているとしたらその様子も見てみたい邸宅!
(2020年6月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)