龍吟庵庭園Tofuku-ji Temple Ryogin-an Garden, Kyoto

国内最古の方丈(国宝)から眺める重森三玲による3つの枯山水庭園は、アヴァンギャルドでかっこいい名作――

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東福寺 龍吟庵庭園について

【通常非公開・期間限定公開】
「龍吟庵」(りょうぎんあん)は京都を代表する寺院の一つ「東福寺」の塔頭寺院の一つで、重森三玲作庭による3つの枯山水庭園と国宝の方丈が例年春(3月14〜16日)と秋の紅葉時期(11月初旬〜12月初旬)に期間限定公開されています。(※詳しい日程は公式サイトをご覧ください)

2019年秋の限定公開終了間際、12月頭に4度目の訪問!結局好きな庭園は「昨年見たから今年はいいや」とはならないんですよね。何度も見たいし、季節は勿論だけど天気でも全く違う。昨年は11月の始めだったのでまだモミジも青く、いつか赤く染まったモミジと枯山水庭園の組み合わせを見たいなあ…と思っていただけにやはり行くしかない。自転車が盛大にパンクして予定した日に行けなかったりもしたけど(笑)、日を改めて再訪!

同じく重森三玲が作庭した市松模様の苔庭を含む“八相の庭”が有名な『東福寺本坊』の裏手、「偃月橋」を渡った先に龍吟庵はあります。あまり目立たない位置にありますが、東福寺三代目住職・大明国師の住居跡でもあり東福寺の塔頭の中では最も格が高いそう(第一位)。
創建は鎌倉時代。現在も残る国宝の方丈が建てられたのは室町時代初期で、現存する国内最古の方丈建築とされています。その他にも桃山時代に造られた表門や、方丈に隣接する庫裏などの建築も国指定重要文化財。

その方丈の三方に、重森三玲により手掛けられた3つの枯山水庭園があります。

■無の庭
一面の白砂による庭園で、国重要文化財の表門が引き立つ。

■龍の庭(龍門の庭)
「龍吟庵」の寺名にちなみ、龍が海中から浮かび上がる姿を石組によって表現した庭園。弧を描いたモルタルによって区切られた黒い砂は黒雲を、白砂は海を表現し、そして竹垣には稲妻模様が表現されています。

■不離の庭
鞍馬の赤石による一面の赤砂が特徴的な庭園で、大明国師が狼に襲撃されそうになったところを、2頭の犬が守ってくれた――というエピソードをその石組によって表現。

龍吟庵の庭園は京都に数ある重森三玲の庭園の中でも最もアヴァンギャルドな枯山水庭園ーーという感じがして、かっこよくて大好きな庭園。もっとちゃんとした解説は専門家にお任せします(笑)が、龍吟庵は公開中は結構頻繁にガイドをしてくださいます。また「龍の庭」「不離の庭」は雨に濡れた時により黒砂・赤砂の色が際立つので、天候の変化によっても楽しめる庭園で――快晴の日よりもちょっと日が隠れている方が、その白砂の枯山水庭園は映えるなあと複数回訪れて感じている。

今回の12月の再訪は「もう落葉が進んでるかなあ、落ち葉で枯山水が汚く見えるかも」と言う危惧もあったんだけど――白砂の中への紅葉の落葉というのもとてもアクセントになっていて美しかった…!赤い血や絵の具で染まったような枯山水庭園。改めて思った。ここは京都の中で一番好きな庭園…の一つ。

(2015年3月、2018年3月・11月、2019年12月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR奈良線・京阪本線 東福寺駅より徒歩12分

〒605-0981 京都府京都市東山区本町15丁目812 MAP

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