長岡藩家老/総督・河井継之助が新政府軍との会談前にランチをした歴史的割烹。江戸時代〜近代に建築された木造三階建は国登録有形文化財。
居食亭 東忠について
「東忠」(とうちゅう)は江戸時代から続く老舗割烹。幕末には長岡藩の家老(総督)の河井継之助も昼食に利用した部屋も現存し、江戸時代後期〜近代に建築された本館・別館・上の蔵の3棟が国登録有形文化財となっています。
2017年に「居・食・亭 東忠」にリニューアルし、ランチやディナーだけでなく更に気軽に利用できる“Tochu Cafe”もオープン。先に紹介した『西脇邸』との共通チケットもあります。2年半ぶりに新潟を訪れた2021年秋に初めて訪れました!
河井継之助が滞在したのは戊辰戦争の折に新政府軍と小千谷の『慈眼寺』で会談を行った“小千谷談判”。この会談で和平交渉が決裂し、長岡藩が新政府軍と対峙することになる運命を決めた場が小千谷でした。
この東忠が特徴的なのは谷の傾斜地形を活かす形で建てられた木造三階建の構造。三階と、本館と完全に接続している(斜めに建てられている)別館は近代に増築されていて、内部の近代和風建築といった感じの意匠もオシャレで素敵。
1階部分にこじんまりながら池泉庭園があり、その中には小千谷の錦鯉が泳いでいます。文化財の指定文にも《小千谷縮や養鯉業による当地の繁栄を伝える料理屋建築》とあり、鯉が小千谷の経済と文化に大きな影響を与えていることを感じる。小千谷を訪れた際にはぜひ利用してみて。
(2021年11月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)