高尾山登山の前後に立ち寄るべき、高尾山を借景とした日本庭園。大正〜昭和初期の近代和風建築の中は庭園を眺めながらの喫茶も◎。
高尾駒木野庭園について
「高尾駒木野庭園」(たかおこまぎのていえん)は東京・高尾山の麓にある日本庭園。大正時代〜昭和時代初期に建立された近代日本家屋を中心に、池泉回遊式庭園、枯山水庭園、露地とさまざまな庭園を無料で楽しむことができます。
JR中央線・京王線の高尾駅から甲州街道を西へ徒歩15分ほど。かつての関所「旧小仏関」の程近くにある高尾駒木野庭園。
その歴史について。隣接する「駒木野病院」の前身に当たる小林医院(小林病院)の院長が大正時代末期〜1932年(昭和7年)に造営した邸宅がそのルーツ。2階建の離れが増築されたのも1940年(昭和15年)という、非文化財ではあるものの東京都内に残る貴重な戦前の日本家屋となっています。
2009年(平成21年)に八王子市に寄贈され、家屋はほぼそのままに、周囲に家屋のイメージに合わせた回遊式日本庭園を新たに作庭。2012年(平成24年)に八王子市の公共日本庭園として開園しました。現在は地元・八王子市の建築・まちづくりや造園事業者により設立された「駒木野庭園アーツ」が指定管理者として運営されています。
かつての玄関口から入って手前にあるのが日本家屋。現在は主に庭園利用者の休憩所や市民の展示会場(ギャラリー)として活用されています。庭園を正面にのぞむ座敷は喫茶室となっていて、お抹茶やコーヒーをいただくことができます。ガラス障子などの意匠にも注目!
邸宅から見て、高尾山を借景とした池泉回遊式庭園。多数の錦鯉の泳ぐ心字池の中〜周囲には滝石組や亀島、鶴島、藤棚。そして家屋に沿って作庭された枯山水庭園には三尊石が配された、「地域の方々の日本庭園の教科書」のような気軽に楽しめる日本庭園となっています。
また家屋の周囲にある盆栽もこの庭園のために寄贈された、逸品の数々。高尾山の登山を楽しんだ後はぜひ四季折々の草花が楽しめるこの庭園にも立ち寄ってみて。
(2023年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR中央線・京王高尾線 高尾駅より徒歩15分
京王高尾線 高尾山口駅より徒歩14分
高尾駅北口より路線バス「病院前」バス停下車 徒歩1分
〒193-0841 東京都八王子市裏高尾町268-1 MAP