東京最古の建造物とも言われる国指定重要文化財・不動堂を有する“多摩のあじさい寺”。限定公開の庭園も。
高幡不動尊・高幡山明王院金剛寺について
【庭園・茶庭は期間限定公開】
「高幡不動尊」(たかはたふどうそん)こと「高幡山明王院金剛寺」は『成田山新勝寺』などと共に関東三大不動の一つに挙げられる寺院であり、例年6月には「あじさいまつり」が開かれるアジサイの名所としても知られます。また新選組の副長として幕末に名を馳せた土方歳三の菩提寺であり、境内には銅像があり5月には「新選組まつり」も行われています。
立川であじさいまつりのポスターを見て、「そういえば高幡不動尊行ったことないなあ…」と思い初めて足を運びました!
創建は701年(飛鳥時代末期)以前とも、奈良時代に行基による開基とも言われるそうですが、平安時代初期に慈覚大師円仁が清和天皇の勅願により建立したのが始まりとされます。
現在の境内にある建造物では室町時代の初期(南北朝時代)に建てられた不動堂(東京で最古の文化財建造物)と、室町時代後期建造の仁王門が国指定重要文化財となっています。いずれも昭和年代に改修・復元などを経たのが現在の姿ですが、その他の多くの伽藍は江戸時代の中頃に火災で焼失しているためこの2棟はその被害を免れたという点でも貴重な建造物。
そのほか大日堂の近くに建つ「五部権現社殿」も火災を免れた江戸時代初期の建造物として東京都指定有形文化財で、また有料拝観の奥殿や大日堂では、国重文の「丈六不動三尊」(平安時代作)をはじめとする古仏像や新選組関連の史料などの多くの文化財が展示されています。
今回訪れた「あじさいまつり」の期間中には境内にある「豊泉寮」前の心字池庭園と茶室「知足庵」「風信庵」へと至る茶庭も公開されていました。これらの庭園はこの期間のみの公開だそうです(また6月中の水〜金曜と中旬の土日はお茶を楽しむことも)。心字池庭園はサツキの花がまだ残っていて、紫陽花のみならずこちらも良い雰囲気だった!
そして境内は多摩丘陵の一角の高幡城址に広がり、こちらには7500株も植わっている紫陽花のみならず、春には300本のサクラ、秋には彼岸花、そして1200本というモミジが見頃を迎え四季様々な樹木を楽しむこともできるそう(確かに今回は新緑の紅葉もきれいだった)。今回6月10日頃のタイミングは紫陽花のピーク前…という感じだったけどそれでも早咲きの山あじさい、ガクアジサイが楽しめた。また秋にも訪れてみたい!
(2019年6月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)