国の重要伝統的建造物群保存地区・橿原市今井町に残る、上級商家の過ごした町家。国指定重要文化財。
高木家住宅について
【要予約】
「高木家住宅」(たかぎけじゅうたく)は国の重要伝統的建造物群保存地区・橿原市今井町にある町家で、江戸時代後期の建物が国指定重要文化財となっています。
2020年に初めて今井町の街並みを訪れました。現在も国重文として残る「称念寺」を中心に戦国時代に興った一向宗の寺内町で、織田信長と対立した時に深い環濠に囲まれた城塞都市が形成。
その後は信長とも和睦し、豊臣秀吉にも好まれ、江戸時代にかけては奈良南部の商業の中心地と栄えました。現在も9棟の国指定重要文化財の建造物を中心に数百の歴史的建造物が残されています。
町家がある=たぶんだいたい庭園がある…ということで幾つかの町家を紹介。なお観光情報で紹介されている古民家の多くが現在も現役の住居ということもあり、基本は要予約。そして現在はCOVID-19の影響で見学できない住居もあったりするので、今回は一部のみ…。
高木家は町の南東部にあり、同じく国重文の「河合家住宅」が道を挟んで隣接しています。現役の造り酒屋である河合家と同じく高木家もかつては酒造業を営んでおり、屋号を「大東の四条屋」と称しました。それゆえ煙を外に逃すためのトオリニワが特徴的。
現在残る建造物は約200年前、江戸時代の後期の文政~天保年間頃のもの。武士がお金を借りに来る際に通ったという隠し玄関や上級武士に認められた書院造りも取り入れられた上級商人の商家であり、展示されている調度品・美術品の中には千利休から伝わっているという茶道具も。
鑑賞用の庭は小さいけれど、看板にはその生活空間が“特徴的”ともある。なので庭園として紹介といった感じではないけれど、古民家好きはチェック!
(2020年7月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
近鉄橿原線 八木西口駅から徒歩6分
近鉄大阪線・橿原線 大和八木駅より徒歩12分
JR桜井線 畝傍駅より徒歩9分
〒634-0812 奈良県橿原市今井町1丁目6 MAP