昭和初期、実業家・外谷辨次郎の邸宅に作庭された近代日本庭園の遺構。モミジや庭石、飛び石が見所!
外谷汐入庭園について
「外谷汐入庭園」(そとやしおいりこうえん)は新小岩から20分ほど歩いた場所にある葛飾区立公園。昭和初期に米穀商を営んでいた実業家・外谷辨次郎の邸宅に作庭された池泉回遊式庭園を、遺族から葛飾区へ寄贈されたことを機に公園として改修整備したもの。2019年6月、葛飾の『堀切菖蒲園』へ行く道中に初めて訪れました。
外谷辨次郎さんという方はこの庭園の説明ぐらいでしか説明がないけれど…この地に邸宅が構えられたのは関東大震災以後の大正時代後半。昭和8年頃に現在も残る池泉や築山などの庭園が完成。
特徴的なのは“汐入庭園”という名前。その名の通り、この公園の近くを流れている中川(荒川と並行して流れている)から水を引き入れ、東京湾の潮の満ち引きにあわせて庭園の変化を楽しめる“汐入式”の庭園になっていたため。
そしてもう一つ特徴的なのは現在もよく形を残している飛び石などの庭石や石灯籠などの石造物。特に石橋の周辺には大きな赤石や紀州の青石なども配され、その数で言うと日本全国から集めた19種類の自然石が使われているそう。石を楽しもうと思ったら、今回訪れた初夏よりも冬場〜春先の方が見応えあるかもなあ。
築山の上からはモミジの新緑が美しかった。秋にはきっと紅葉がきれいなはず!気軽に訪れられる、東京の近代日本庭園の遺構。
(2019年6月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR総武本線 新小岩駅より徒歩20分
京成押上線 四ツ木駅より徒歩20分弱
JR新小岩駅・市川駅から路線バス「上平井町」バス停下車 徒歩2分
〒124-0025 東京都葛飾区西新小岩3丁目42-3 MAP