博多のメインストリートにある黒川紀章建築は、芸術家・多田美波さん作庭のアートと現代枯山水庭園も見所。
損保ジャパン福岡ビル庭園について
「損保ジャパン福岡ビル」(そんぽじゃぱんふくおかびる)は日本の大手損害保険会社・損害保険ジャパン株式会社によるテナントビル。その建築は“メタボリズム”を提唱した昭和日本の代表的建築家・黒川紀章の設計。
JR博多駅から徒歩5分ほど、中洲川端や天神の繁華街へ徒歩で向かおうと思うならば否応にも通り掛かるこのビル。これまでも旅行の度に何度も通り過ぎてたはずだけど、「こんな街中に黒川紀章の建築があったんだ…」と思い、意識してちゃんと見に訪れたのが2020年の2月。
建築自体は他の黒川紀章建築と比べてもなんかこう写真映えするものではないというか…スタイリッシュだなって感じがするんだけど、目に留まったのはビルの北の通り沿いにある白砂とアルミニウムの“庭門”に立石に見立てた三角錐が印象的な現代枯山水庭園。
この作品は昭和~平成年代に活躍した彫刻家・多田美波さんによる『時空 No.3』。ガラス張りの1階部分にしても、斜めっている壁面の窓にしても、この庭園を見せる為の作りになっている。カーテンが閉め切られているのは土日だったからか、普段からこうなのか。
アーティストとしてだけでなく、インテリア・空間デザインや工業デザインも手掛けた多田美波さん。きっとビルが建替えられる時にはあわせて壊されてしまうような工業的な空間だけど…記録しておきたい庭園。
(2020年2月、2021年12訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)