世界的彫刻家、イサム・ノグチが「花と石と水の広場」をテーマに作庭した石庭。建築の設計は丹下健三。
イサムノグチ作品 花と石と水の庭“天国”について
【撮影不可/予約制】
東京の青山と赤坂の中間にある、いけばな草月流の総本部「草月会館」(そうげつかいかん)。1階にあるスペース「草月プラザ」に世界的芸術家・彫刻家のイサム・ノグチによる石庭『天国』があります。
草月会館は日本を代表する建築家・丹下健三が設計した建築。1958年に初代の建物が竣工、その後1977年に現在の建物に改修。この石庭『天国』は1977年の改修の際に草月流初代家元・勅使河原蒼風からの依頼の元、イサム・ノグチにより作庭されたもの。また正面入口前の「草月」の石彫もイサム・ノグチによるものだそうです。
イサム・ノグチは重森三玲の案内で四国の『保国寺庭園』をはじめとした庭園を巡るなど日本庭園とも縁が深い。(日本庭園ではないけど)イサム・ノグチがグランドデザインを手掛けた札幌の『モエレ沼公園』は個人的にはルーラを覚えたら真っ先にリストに加えたい大好きなスポット!
草月ホールにもイサム・ノグチ作品があると聞いていたけど、近いと案外足を運ばないんですよね…数年越しでようやく初訪問。石庭は撮影禁止であるため草月会館の外観のみですが――この空間に「花と石と水の広場」をテーマに創られたイサム・ノグチ流の池泉回遊式庭園はぐっと来た…!今後も訪れたいスポットだし、アート好きは必見!
ちなみに2018年の夏に東京オペラシティ・アートギャラリーで開催された『イサム・ノグチ ―彫刻から身体・庭―』展にも勿論足を運びました(5〜7枚目)。これまで他の美術館・美術展で観てきた彫刻作品だけでなく、今回は「庭」にもフォーカスされていて――すごく面白かった。
何年後になるかわからないけど、次回ニューヨークへ行く時には「イサム・ノグチ庭園美術館」と「チェース・マンハッタン銀行ビル 沈床園」は観に行きたい…!初海外だった数年前のニューヨーク、谷口吉生さんやSANAAと言った日本の現代建築家の建築を観に行ったりしてたけど、イサム・ノグチゆかりの地も行っておくべきだったんじゃないの、自分…!
なおこの草月プラザは展覧会場などのアート・スポットとしても利用可能(詳しくは草月流のサイトから問合せを)。そして地下にはライブ・コンサート会場としてもよく利用されている「草月ホール」があります。
また、山形県酒田市の『土門拳記念館』には勅使河原蒼風さんの長男で草月流三代目家元・勅使河原宏さんによる石庭とイサム・ノグチの彫刻があります。この空間が好きな方はぜひそちらにも。
(2019年3月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
東京メトロ銀座線・半蔵門線、都営地下鉄大江戸線 青山一丁目駅より徒歩7分
東京メトロ千代田線 赤坂駅より徒歩13分、丸の内線・銀座線 赤坂見附駅より徒歩約15分
〒107-0052 東京都港区赤坂7丁目2-21 MAP