占春園

Senshunen Garden, Bunkyo-ku, Tokyo

江戸時代初期に守山藩主・松平家の屋敷に作庭され、往時は“江戸三名園”と称されたという大名庭園の遺構。

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占春園について

「占春園」(せんしゅんえん)は筑波大学東京キャンパスの敷地内にある池泉回遊式庭園。近隣には教育の森公園、国指定重要文化財の『旧磯野家住宅』(通常非公開、時々予約制での公開あり)、そして国指定名勝の『小石川植物園』などがあります。

庭園名はずっと存じていたけど茗荷谷のあたりに行く機会が無く…この春に初めて行きました!…けど日本庭園っぽい雰囲気を期待するとちょっとそれには応じられないかも――池を中心とした、都心では貴重な樹木に囲まれた公園――といった印象。4月初旬に最初訪れて――その後「もしかしたら2ヶ月経って見頃を迎えた草花があったりするかな?」と思って6月になってからまた訪れたけど、そんなに変わらなかった…。
ただ歴史ある場所には違いないので、以下からそれについて説明。

江戸時代初期、水戸徳川家の水戸光圀(水戸黄門)の弟であり、水戸藩の支藩・常陸額田藩の藩主だった松平頼元がこの地に屋敷を構えました。占春園はその当時に作庭された庭園で、現在もキャンパス内に残る江戸時代中期に建てられたという「旧守山藩邸碑」の碑文によると――江戸時代には占春園、青山の池田邸、溜池の黒田邸が江戸の三名園と称されたと。…青山の池田邸、溜池の黒田邸は遺構も何もないと考えれば、遺構が残っているだけでも貴重。
ちなみに「守山藩」って滋賀の守山かと思ったら違って、現在の福島県郡山市の南部エリア。松平頼元の子・松平頼貞の代に常陸国から陸奥国守山藩に移され、頼貞が守山藩初代藩主となって以降は明治維新まで松平家が守山藩主を務めました。

この占春園は近代になって以降、東京教育大学、筑波大学の所有と引き継がれ、現在は筑波大学と文京区の共同管理の下、筑波大の附属小学校が自然観察の場として使用されているそう。
ちなみに参考リンクの「占春園復活プロジェクト」によると――今回訪れた際でも整備された後のようで。昨年まではかなり自然に任された状態だったそうで、落枝などが危険な状態だったことから、冬〜春にかけて「日本庭園にふさわしくない樹木」の伐採が進んでいるそう。またこの冬には“かいぼり”も実施され、池の水も入れ替わったばかり。次は秋とかに足を運んでみようかな?

(2019年4月・6月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

東京メトロ丸ノ内線 茗荷谷駅より徒歩6分

〒112-0002 東京都文京区大塚3丁目29 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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