
鎌倉時代の代表的禅僧・蘭渓道隆が開いた通常非公開の寺院に残る、苔と紅葉の美しい枯山水庭園。
建仁寺・西来院庭園について
【通常非公開】
「西来院」(せいらいいん)は京都を代表する寺院の一つ『建仁寺』の塔頭寺院(北門から一番近く)で、開山は蘭渓道隆。
通常非公開ですが、2019年12月に行われていた某大学(衣笠方面)の書道展の鑑賞をきっかけに拝観。それ以外にもイベントスペースとして不定期で用いられているようです。
蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)といえば鎌倉の大寺院の一つ『建長寺』を開いた鎌倉時代の代表的禅僧のひとりであり、当サイト的には長野の国指定名勝『光前寺庭園』や甲府『東光寺庭園』でも作庭に関わっている人として紹介しています。蘭渓道隆は建仁寺にも滞在し、西来院の前身「清本院」の住職を務められたそう。その後、道隆の四世・大宗が西来院と改め、応仁の乱などの戦火などに遭いつつ桃山〜江戸初期の慶長年間に再建。
…西来院に関してはそれ以降の情報(江戸時代頃に誰がゆかりあったとか)があまり無いのですが…、参道及び本堂前に苔の美しい枯山水庭園があります。
特に本堂前の庭園はバランスよく五葉松?やモミジの木が配され、今回訪れた時にはちょうど庭園中央のモミジが紅葉の真っ只中!苔との組合せが美しかったし、そのモミジ周辺の岩組を見ていると鶴亀の庭として表現されているのかな〜と。お堂のちょっと高いところから、刈込み越しに苔庭を眺める感じは…妙心寺『桂春院』にも似ている。
本堂の奥、直線的でミニマルな飛び石も好き。きっと新緑の頃訪れても美しい庭なんだろうなあ。またイベントやっていないかチェックして訪れたい。あ、学生さんの書道展はストレートなものから斬新な表現まで多彩で超面白かった。今後もこういう学生さんの展示見て若さに刺激を受けよう。
(2019年12月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
京阪本線 祇園四条駅より徒歩6分
阪急京都線 京都河原町駅より徒歩8分
最寄りバス停は「東山安井」バス停 徒歩4分
〒605-0811京都府京都市東山区小松町584 MAP