米軍基地のある街の、室町時代より続く寺院の“東京の名湧水57選”にも選ばれる庭園。福生市指定文化財の石塔も。
清岩院庭園について
「福生山 清岩院」(ふっしょうざん せいがんいん)は室町時代初期に創建されたと伝わる古刹。臨済宗建長寺派。境内の本堂前にある池泉回遊式庭園は、“東京の名湧水57選”に選ばれる湧水によるもの。池泉のみならず境内は水路が巡らされ清流が流れます。
2019年7月、初めて福生に行きました。福生といえば米軍基地と異国の雰囲気ただようベースサイドストリート…というイメージなのですが、福生駅の西側には多摩川とそこから分水した玉川上水の上流が流れていて古い酒蔵などもあります。川近くに寺院がいくつか点在。
清岩院は1394〜1428年の応永年間に建立。庭園を囲むように本堂、弁天堂などが建ち“福生十景”にも選ばれています。門前に建つ江戸時代中期の庚申塔「元禄十二年銘庚申塔」は福生市内では最古のもの。この庚申塔のほか、菩薩立像、釈迦三尊像、弁財天半跏像、弁財天坐像が福生指定有形文化財、そして所蔵する彫刻及び絵画も福生市の登録文化財。
境内は比較的新しい感じがするけど、その池泉式庭園は戦前の航空写真にもその姿が見えます。湧水だからもっと古い可能性もあるけど、玉川上水が開通した江戸時代初期にはあったのだろうな、と思う。
サツキ・ツツジの刈込みが多く配されていて、ちょうど剪定後に訪れた感じだったけど…4月末〜6月初旬には花が咲く姿がきれいなはず。お近くの方はその季節に訪れてみて!
(2019年7月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)