
近代を代表する日本画家・川合玉堂の世界が堪能できる美術館…近代数寄屋建築の巨匠・吉田五十八と造園家・中島健が作庭を手掛けた枯山水庭園も海外から注目!
玉堂美術館・庭園について
「玉堂美術館」(ぎょくどうびじゅつかん)は東京都青梅市にある近代日本画の巨匠・川合玉堂の作品を主に展示する美術館。その建築は昭和時代を代表する建築家の一人で“近代数寄屋建築”の巨匠・吉田五十八、枯山水庭園は昭和時代〜平成時代に活躍した造園家・中島健による作庭(設計)。海外日本庭園専門誌による日本庭園ランキング『しおさいプロジェクト』でも度々上位にランクインしている《東京の隠れた名庭園》です。
2026年に久々に訪れたのでその写真を追加して改めて紹介。
JR青梅線の御嶽駅を降りて徒歩4〜5分とすぐ近く。駅から御岳渓谷を望みながら橋を渡った先にある「玉堂美術館」——その名の通り、近代を代表する日本画家のひとり・川合玉堂に関する美術館。
横山大観、竹内栖鳳、下村観山、菱田春草らと同時代に活躍、山元春挙とは合作も残し、代表作の一つ『行く春』は国指定重要文化財。晩年には文化勲章・旭日大綬章なども授与した川合玉堂。その晩年は太平洋戦争時の疎開をきっかけにこの御岳の地に移り、その住居を自らの号でもある「偶庵」(ぐあん)、画室を「随軒」と名付け、亡くなるまでの10年強の期間を過ごしました。
そんな縁と玉堂の功績を称える為に1961年(昭和36年)に開館したのが玉堂美術館。美術館の設計を手掛けた吉田五十八は生前から玉堂と親交があったそう。玉堂の作品を中心として、ときおり若手日本画家の作品の展示なども行われています。
川合玉堂、吉田五十八…といった二人の巨匠の絵画・建築も素晴らしいのですが、近年注目を集めているのがその庭園。東京都内ではあまり例の多くない本格的な枯山水庭園——
作庭(設計)したのは吉田五十八と造園家・中島健。先述の二人と比べると一般向けの知名度はないかもしれませんが、国内では総理大臣・吉田茂の邸宅の庭園(『吉田茂邸庭園』)や海外にも多くの日本庭園を残した、この方も昭和の“庭園界の巨匠”。(ちなみに吉田茂邸も吉田五十八+中島健のコンビ)
説明板によると、中島健さんはこの庭園では“無限”を表現。その石庭は美術館のすぐ外で眼下にのぞむ多摩川を表しているそう。正面やすぐ背後には山々に囲まれたロケーション、夏には青々と、秋にはカラフルに染まり、そして冬には葉が落ちますが、山々の借景がダイレクトに目に入るようになります。また渓谷に張り付いてる複数階層の和風建築の風景も(現代の東京らしくなくて)好きな景色…。
庭園の一角には「随軒」の復元も建ち、往時の画質の様子を外から見学できます。
川合玉堂ゆかりの庭園としては、横浜市に『旧川合玉堂別邸(二松庵)庭園』があります(横浜市指定名勝)。いずれも東京都心からは距離があるけれど、だからこそ“名日本画家”の感性が息づくような…そんな空間と庭園。ぜひ足を伸ばして訪れてみて。
(2014年4月、2019年9月、2026年4月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
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