江戸時代元禄年間創業の酒蔵・小澤酒造が開いた多摩川をのぞむ庭園。東京都指定有形文化財“福島家住宅”も。
澤乃井園・福島家住宅について
「清流ガーデン 澤乃井園」(さわのいえん)は江戸時代の元禄年間・1702年に創業の小澤酒造の開いた庭園施設。多摩川の渓流のほとりに日本庭園風の植栽の中に小澤酒造のお酒(きき酒処も)や軽食・売店コーナー、そしてゆば会席の味わえる「ままごと屋」を併設。
あわせて、澤乃井園のお向かい・小澤酒造に隣接している東京都指定有形文化財の『福島家住宅』も紹介。
小澤酒造は先に紹介した福生の『田村酒造場』等と共に東京に9つ残る造り酒屋の一つで、その地名にちなんで名付けられた銘柄“澤乃井”で知られます。
この澤乃井園は1967年(昭和42年)の作庭。結構も歴史ある。なお、隣駅・御嶽駅が最寄駅で一足先の昭和36年の開館した『玉堂美術館』(吉田五十八建築・中島健作庭)は小澤酒造による運営。徒歩で移動すると大体25分程。
澤乃井園としては売店・食事のできるテラスのほか“澤乃井ガーデンギャラリー”というギャラリースペースがあります。すぐ隣に多摩川を目前にのぞむ冒頭の写真“ままごと屋”(その建物下に小さな枯山水庭園が)、そしてすぐ多摩川の遊歩道といった形で一帯が澤乃井によるガーデンといった趣き。避暑・ハイキングシーズンだったこともあってかなり多くの人で賑わってました。
そして橋を渡ると『寒山寺』や『櫛かんざし美術館』も。
■福島家住宅
そして澤乃井園のお向かいにある東京都指定有形文化財『福島家住宅』。建物のほか、棟札・家系図も文化財に含まれています。小澤酒造の酒蔵敷地内にも茅葺きの邸宅がありますが、こちらはまた別の個人の所有。
福島家は江戸時代には当地の名主をつとめていた家柄で、更にそれ以前は甲斐国・武田家の家臣だったと伝えられているとか。この邸宅は江戸時代中期の1790年(寛政初年)頃の建築と推定されています。
通常は外観のみ見学可ですが、例年秋に行われる『東京文化財ウィーク』で内部の特別公開が行われているみたい。向かって左手に庭門も見えるんですよねえ…内部の意匠も素晴らしいと説明にあるので、秋の御嶽へ訪れる際にはチェック!
(2019年9月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)