岡崎城・岡崎公園 茶室 城南亭・葵松庵

Okazaki Castle Park Tearoom Garden, Okazaki, Aichi

徳川家康が生まれたお城に“日本の公園の父”本多静六・田村剛の設計で開かれた都市公園と、京都の数寄屋の巨匠・中村昌生の茶室と庭園。

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岡崎城・岡崎公園 茶室“城南亭”“葵松庵”について

「岡崎城」(おかざきじょう)は徳川家康が誕生したお城。現在その城跡は都市公園『岡崎公園』として広く親しまれています。“日本の公園の父”本多静六田村剛の設計で、日本の都市公園100選&日本の歴史公園100選。公園内の茶室『葵松庵』『城南亭』は京都の茶室/数寄屋建築研究の巨匠・中村昌生による設計。

2021年11月初旬に数年ぶりに岡崎城・岡崎公園へ。岡崎公園を歩くのは4・5回目ぐらいだったのですが、今回のお目当ては中村昌生の茶室…これまでは全然意識してなかったし、公園に近代のランドスケープのすごい方々:本多静六・田村剛の設計というのも今回知った…。

まず日本100名城『岡崎城』の歴史について。三河国守護・西郷頼嗣(稠頼)が岡崎城の前身となる居館を1452年〜1455年頃に築城。1520年代に家康の祖父・松平清康が岡崎を手中におさめると、1530年に現在の場所に『岡崎城』が移されました。
そのおよそ10年後の1542年に竹千代、後の徳川家康が岡崎城内で誕生。今川家の人質としての時間を経て、19歳の時にこの岡崎城から戦国大名としてのキャリアをスタートさせます。

やがて江戸幕府が開かれると本多家・水野家・松平家など徳川家と近い譜代大名が岡崎城(岡崎藩)に入り、城下町として・また東海道の宿場町として栄えました。
しかし明治時代の廃城令で“東海地方でトップ3に入る規模”だった岡崎城も廃城に。往時の建築は全て解体され、現在見られる天守閣は戦後の1959年(昭和34年)の復元、隅櫓はつい最近2010年の再建。鉄筋コンクリート造の天守閣は現在は歴史資料館になっています。(尚、この2022年6月16日から来年1月までリニューアルのため臨時休館されるとのこと)

で、岡崎城が廃城になったのちに旧岡崎藩主・本多家の出の子爵・本多忠敬よりその土地が市に寄贈され、本多静六と田村剛の設計で大正時代に開かれたのが『岡崎公園』。
現在では復元天守のほかにも「龍城神社」「二の丸能楽堂」「三河武士のやかた家康館」「巽閣」や休憩・飲食店などの各種施設のほか(巽閣の脇にも枯山水庭園があります)、日本さくら名所100選に選ばれた桜の名所であり、また藤棚「五万石ふじ」は文化財として愛知県指定天然記念物に選定。

公園の東端にあるのが1989年(平成元年)に完成したお茶室『葵松庵』『城南亭』。京都の茶室/数寄屋建築のすごい人・中村昌生さんが設計を手がけた2つの茶室は完成翌年に岡崎市年景観環境賞も受賞。

完成から30年経過した枯山水庭園・露地庭園も良い感じに育ってきていて、今回はちょうど紅葉がはじまったタイミングで綺麗だった。庭園を作庭されたのも京都の方なのかな…?
茶室の中は時間貸しの利用者のみ入場可…という感じで、お茶会や前撮りの方じゃないとなかなか入る機会なさそうだけど。普通の観光客・散策客向けには立礼席もあってお茶を一服いただくことができるので、ぜひ利用してみて。

(2021年11月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

名鉄名古屋本線 岡崎公園前駅・愛知環状鉄道 中岡崎駅より徒歩10分
名鉄名古屋本線 東岡崎駅より徒歩13分
JR岡崎駅より路線バス「殿橋」バス停下車 徒歩5分

〒444-0052 愛知県岡崎市康生町561-1 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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