N’s Yard

エヌズヤード

日本を代表する現代アーティスト・奈良美智さんの個人美術館。外構・園地は東京・GAヤマザキによる作庭。

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

※作品の写真は施設に許可を頂いた上掲載しております。

N’s Yardについて

【冬季休館:2020年は3月26日から営業】
「N’s Yard」は2018年3月に正式オープンした奈良美智さんの個人美術館。建築の設計は“KIAS イシダアーキテクツスタジオ”が担当、ランドスケープの設計を担当しているのは“GAヤマザキ”。すぐ近隣に国指定重要文化財の洋館『旧青木家那須別邸』と道の駅「明治の森・黒磯」があります。

奈良美智さんの作品が好きです。きっかけを思い返すと、少年ナイフbloodthirsty butchersのジャケット…?ロッキング・オン社から出版されていた吉本ばななさんの書籍の表紙…?とかその辺だと思うのだけど、個展を観に十和田市現代美術館と青森県立美術館をハシゴしたりしました(両美術館ともそれ以外にも足を運んでる好きな美術館です)。

このN’s Yardも開館して以来行きたかった場所!2019年夏に初めて足を運びました。公共交通機関では黒磯駅や那須塩原駅からの路線バスを使うのがベスト――なのですが、那須には石上純也さんの『水庭』というもう一つの目的があり。距離にすると真南に約8㎞…しかしこの2箇所を結ぶ公共交通機関はない。けど黒磯駅・那須塩原駅まで戻る時間ロスは勿体無い!
…と、色々調べた結果、自分は“道の駅からのレンタサイクル”という手段を取りました。高原のアップダウンはなかなか大変だけど、自転車派の方への参考になればと。

2000年代から栃木に移住、アトリエをかまえていた奈良さん。この美術館も道の駅“明治の森”に隣接する通り周囲は樹木に囲まれている自然豊かなロケーション。アプローチや建物の外壁には地元・栃木で採掘される芦野石が用いられ、また建築の内装では床に地元・栃木の大谷石が使われていたりと地元の素材が多く取り入れられています。

そして外構を担当されているGAヤマザキさん。初めて名前を認識した…けれど、小田原市や港区景観アドバイザーも務めており、実績を拝見すると練馬区の『牧野記念庭園』(国登録名勝)にも携わっておられるみたい。個人的にはアーツ千代田3331も何度も足を運んだことある場所!あと西沢立衛さんの手掛けた熊本駅東口広場も。

ギャラリーでは奈良さんの公開作品以外にも未発表の作品や奈良さんに影響を与えたアーティストのレコード、コレクション品などが展示されていて――当初は内部撮影禁止だったそうだけど、訪れた2019年8月からちょうど条件付きで撮影可能になっていました。
2010年に清澄白河の小山登美夫ギャラリーでやっていた『奈良美智 セラミック・ワークス』展以来鑑賞した作品もあったりして超楽しかった!そして東京『原美術館』で別の部屋の展示がある“My Drawing Room”、N’s Yardでは『My Drawing Room 2008, bedroom included』が展示されていましたが――こちらは2019年に見ることができたこの姿が日本国内で見られる最後の機会だったそう。海外のコレクターが購入されたということか…!

そんな風に作品が入れ替わっていくのであれば、やはり毎年でも見に行きたい場所だなぁ。また栃木に行く際には立ち寄ります!

(2019年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR那須塩原駅・黒磯駅より路線バス「青木別荘前」バス停下車 徒歩5分
※筆者は別の場所への移動も考慮した結果、「道の駅 那須高原友愛の森」でレンタサイクルをして行きました(約7km)。道の駅までは那須塩原駅・黒磯駅より路線バス。新宿からの高速バスも停車。

〒325-0103 栃木県那須塩原市青木28-3 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
PICK UP / COLUMN
最新の庭園情報は約10万人がフォローする
【おにわさん】のSNSから。