建築家・三分一博志の手掛けた直島の自然・歴史に調和し、入母屋造りの屋根が美しい建築と庭園。
直島ホール・直島庭園について
『瀬戸内国際芸術祭2019』の夏会期へ行ってきました。初回の2010年に足を運んでから毎回行っている瀬戸芸、直島に訪れるのもこの夏で7回目!この「直島ホール」は建築家・三分一博志さんの設計により2015年に本村地区に竣工した町民会館。前回の2016の時に建物は鑑賞していたけれど、それに付随する庭園『直島庭園』は写真撮ってなかったなあと思って。今回は庭園の写真を中心に紹介します。
三分一博志さんの新作『The Naoshima Plan 2019 “水”』はこちらから。
直島ホールは直島町民の体育館や集会所として整備された施設。そのため普段は内部の一般公開はされていませんが、瀬戸芸の2019では春・夏会期で一般公開されました。三分一博志さんはこの直島ホールで2017年の日本建築学会賞で作品賞を受賞。
ヒノキによる入母屋造りの屋根が特徴的な風通しの良い建築で、こちらについても“水”と同じように事前にこの島・集落そのもののリサーチを長期間に渡り重ねられて、自然・歴史に調和した建物として設計されました。その辺の詳しい内容についてはベネッセ・アートサイトの以下の記事より。
● 直島ホールが、Wallpaper* Design Awards 2017にてBest new public building部門最高賞を受賞 | ベネッセアートサイト直島
直島ホールの庭園には『直島庭園』(なおしまていえん)という名がついています。主に土と苔による庭園――だったようなのですが、苔は根付きにくかったのか(海からすぐだからなあ)現在は土が見えています。ただこの周辺の土も建物の温度調整に一役買うことが意図されていて、この空間における広場や池泉、テラスは防災機能も意識したものとなっているそう。すぐ周囲に見渡せる直島中央の山の借景とも調和している!
またホールから池泉にせり出している舞台は、島の伝統芸能であり香川県指定有形・無形民俗文化財の『直島女文楽』の上演を想定して設けられたもの。
直島ホールと隣接する直島町役場の建築もかっこいい。どこかで見たことあるような和の意匠を取り入れながら、完成から30年以上経った現在見てもモダンな建築の設計は石井和紘さん。役場の前にはこじんまりながら枯山水庭園も。
(2016年10月、2019年8訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)