中泉歴史公園(旧秋鹿家庭園)Nakaizumi Historical Park, Iwata, Shizuoka

近代には遊廓も。今川家〜徳川家に仕えた武将/代官・秋鹿家の屋敷に作庭された庭園。徳川家康の“中泉御殿”跡。

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中泉歴史公園(旧秋鹿家庭園・旧開莚楼庭園)について

「中泉歴史公園」(なかいずみれきしこうえん)はJR磐田駅から徒歩10分程の場所にある公園。かつてこの場所には当地の武将・旗本・代官として今川家・徳川家に仕えた「秋鹿家」の屋敷がありました。現在残るこじんまりとした池泉回遊式庭園はその遺構。

この公園を知ったきっかけは「近代にはこの場所に中泉遊廓が開かれた」という記事を読んだところから。それをルーツとする料亭「開莚楼」は1998年(平成10年)まで営業していたそうですが、幕末に建てられた建築の老朽化のため廃業(意外と現代。その古建築も見てみたかったなあ…)。その後この場所は市の所有となりました。「不老斎跡」の碑も残ります。

知ったきっかけは遊廓だったけれど、訪れるたびに仮設の看板に資料が追加されて「ここはもっと由緒あるお屋敷があったんだ」と気づいてゆく。まだ徳川家康が浜松城主だった頃に磐田にも鷹狩りにしばし訪れ、秋鹿家からこの場所を譲り受け1578年(天正6年)に“中泉御殿”を建立したこと(そしてその当時も庭園があったと)。また後年、大坂冬の陣・夏の陣への往来の前後にはこの中泉御殿に泊まり、この場で二代目将軍・徳川秀忠と対面していたことなど。

古写真と比べると現在見られる庭園は縮小されているようですが、斜面を活かした石組(冬場の曇りの日とかの方が見やすいかも。)と、その石組すぐ上の樹齢数百年という大クスノキの姿を見るに、その庭園もとても歴史を感じさせる。池の周辺にはモミジもあり、晩秋には紅葉の庭園も見られます。その“扇子池”は静岡市の『浮月楼』(徳川慶喜旧宅)の庭園とも並び称されたとか…ってことは近代の頃にはよく知られた料亭・庭園だったんだな。

現在はほんと住宅街の中で、決してすごく目立つ庭園というわけではないけど。歴史的な庭園は「京都や岡山や金沢のような歴史ある中堅都市」へ行かなくても、意外とすぐそばにひっそりと存在している——という良い事例。今後もちょくちょく訪れます。

(2014年5月、2017年3月・12月、2018年5月、2019年3月など訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR東海道本線 磐田駅より徒歩10分

〒438-0078 静岡県磐田市中泉1335-167 MAP