妙蓮寺庭園“十六羅漢石庭”Myoren-ji Temple Garden, Kyoto

桂離宮の庭園を手掛けた玉淵坊日首が豊臣秀吉に与えられた名石“臥牛石”を中心に作庭した枯山水庭園。

庭園ギャラリーGarden Photo Gallery

妙蓮寺庭園について

「妙蓮寺」(みょうれんじ)は日蓮の興した法華宗の大本山で、鎌倉時代の創建。室町時代には皇室や足利将軍家にも参詣された寺院ですが、戦乱や再興を経て現在地に移ったのは桃山時代、豊臣秀吉の聚楽第造営の伴ったもの。
その当時は27の塔頭寺院を有したものの、江戸時代中期の大火にによりその多くが焼失。現在残る塔頭は8つに減っていますが、それでも堀川通からすぐの場所に広い敷地を持つ京都の大寺院の一つ。

現在の境内の建物の多くは大火の後に再建されたものですが、大火を免れた江戸時代初期の鐘楼をはじめ、歴史的建造物が多く残ります。近隣の国指定名勝『本法寺庭園』には何度か訪れていましたが、妙蓮寺の庭園のことは知らず…。2019年春に初めて訪れました!

庭園の前に。今回、通常は要予約の宝物殿の特別拝観中に訪れました。前述の『本法寺庭園』の作者である本阿弥光悦の筆による「立正安国論」「始聞仏乗義」、伏見天皇の筆による「法華経」、そしてそして長谷川等伯の一派による障壁画といった国指定重要文化財が予約無しで鑑賞できました。
特に等伯の障壁画はたまらなかった…金の輝きが美しい『鉾杉図』『松桜図』はまた見に訪れたいなあ。気持ちでしかないけど、等伯の障壁画プリントされた便箋もお買い上げ…。

そして枯山水庭園『十六羅漢石庭』は桂離宮の造園を指図した妙蓮寺の僧・玉淵坊日首による作庭。玉淵坊は造園においては小堀遠州に師事していた――と別の庭園で見聞きしていましたが、妙蓮寺の僧だったのか(そして『桂離宮』も玉淵坊が手掛けていたのか…)。
豊臣秀吉によって伏見城から与えられたという名石「臥牛石」(冒頭の写真の中央奥)を中心とした庭園になっていて、その青石を涅槃像に、残りの石を羅漢に見立て仏教の世界が表現されています。
白砂に配された石を眺めるにはどの季節でも見応えありそうですが、奥のサツキの花が咲く頃に見たらまた違った印象を受けるんだろうなあ。

“十六羅漢石庭”という名前なのに、涅槃像を現した青石を除けば羅漢は15しかない――といった点については、妙蓮寺のサイトでも解説されていますが、拝観をするとまた異なる解説の文献をもらえますので、拝観した際には是非そちらもご覧になってください!また妙蓮寺のパンフレットや看板には名前が出てきませんが、『銀閣寺』の庭園を手掛けたことで知られるも室町時代には造園に携わったそう(現在地に移転する前の庭園かな…)。
2019年春には初の庭園ライトアップも開催。今回夜には訪れなかったけど、写真を見る限りは素敵なライトアップが施されていたようで…。また訪れたい!

(2019年3月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

京都市営地下鉄烏丸線 鞍馬口駅より徒歩13分、今出川駅より徒歩15分
最寄バス停は「堀川寺之内」バス停。下車徒歩2分

〒602-8418 京都市上京区寺之内通大宮東入ル妙蓮寺前町875 MAP