
日本の歴史を代表する俳人・松尾芭蕉の“おくのほそ道”最後の地は、国指定名勝の桜の名所。大垣藩家老の別荘から移築された茶室“無何有荘 大醒榭”も。
おくのほそ道の風景地 大垣船町川湊について
「大垣船町川湊」(おおがきふなまちかわみなと)は岐阜県大垣市にある景勝地。江戸時代に俳人・松尾芭蕉の記した『おくのほそ道』(奥の細道)のエピローグ“むすびの地”で、その景観が「おくのほそ道の風景地」として国指定文化財(国指定名勝)、『住吉燈台』が岐阜県指定史跡となっています。近年は桜の名所としても人気。
2025年、約10年ぶりに訪れたので改めて紹介…4月にはこんなに桜が咲き誇るとは…!
その歴史について。戦国時代には尾張・織田氏や美濃・斎藤氏により領有が争われ、江戸時代には譜代大名が入った『大垣城』。その城下町には「水門川」という河川が巡らされ、かつては大垣城の外堀として&船運の運河としても用いられていました。
その運河の景観は大垣駅から割とすぐの地点から始まりますが、その川港は大垣駅から徒歩20分程の場所に位置します。江戸時代初期に整備された「船町川湊」は江戸時代のみならず昭和時代初期まで約300年間に渡り船運の拠点として用いられました。なので100%江戸時代の面影を残す…という訳ではないけれど、岐阜県指定史跡の『住吉燈台』や石積みの両岸など古さを感じさせます。
この地が“ランドスケープの国指定重要文化財”こと国指定名勝となっているのは、日本の歴史を代表する俳人・松尾芭蕉の『おくのほそ道』ゆかりの地であることから。芭蕉は奥の細道の旅で1689年(元禄2年)8月に大垣を訪れ、この川湊での情景を《蛤の/ふたみへ別れ/行く秋ぞ》と詠み、おくのほそ道のエピローグとしました(「ふたみ」は“夫婦岩”が有名な『二見浦』)。
2014年、おくのほそ道で詠まれた場所が『おくのほそ道の風景地』として国指定文化財となり、その中にこの川湊も含まれる形となりました。
古い面影も良いのですが、現在は川の両岸に延々と桜の木(ソメイヨシノ)が立ち並ぶ桜の名所として人気…!(また川の畔も公園として整備されています)
川湊に隣接する形で、奥の細道や大垣藩に関する展示が楽しめる『奥の細道むすびの地記念館』があります。そしてこの記念館にも庭園的なスポットが…。
記念館の屋外に建つのがベンガラと茅葺屋根が特徴的な数寄屋風建築『無何有荘 大醒榭』(大垣市指定重要文化財)。これがめちゃくちゃカッコいい煎茶室で…!元々は、江戸時代後期に大垣藩藩老・小原鉄心の別荘『無何有荘』内で3棟あった茶室のうちの一棟。大垣市内での3度の移築を経て現在地に。
京都の別荘エリア・南禅寺界隈にかつて稲畑勝太郎が建立した別荘が『何有荘』という名前ですが、似た名前の別荘が大垣にあったんだ…!船町川湊の景観とともに、地元の方に末長く愛されて欲しい空間…。
(2015年3月、2025年4月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR東海道本線・養老鉄道 大垣駅より徒歩20分
JR大垣駅より路線バス「奥の細道むすびの地記念館前」バス停下車 徒歩3分/「寺内町」バス停下車 徒歩5分
〒503-0923 岐阜県大垣市船町1丁目29 MAP
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