2020年11月に正式開園!明治維新後に政府で要職を務めた伊藤博文・大隈重信・陸奥宗光の別邸として造られた貴重な近代の邸宅と庭園。
明治記念大磯邸園について
【2020年11月に正式オープン決定】
「明治記念大磯邸園」(めいじきねんおおいそていえん)は2018年の秋冬に期間限定で公開されていた邸宅と庭園で、「旧伊藤博文邸(滄浪閣)」「旧大隈重信邸」「旧陸奥宗光邸」により構成。
以後整備が続けられていましたが、2020年11月に正式なオープンが決まりました。→公式サイトはこちら
言わずと知れた?初代総理大臣・伊藤博文に、大隈重信、陸奥宗光と三者とも明治維新後に政府で要職を務めた人物。明治期の大磯の東海道沿いは別荘地として栄え、今回公開された邸宅はいずれも明治時代の建築(陸奥宗光邸は関東大震災後に修復されたもの)。当時大磯は「明治政界の奥座敷」とも言われたそう。
その後、「滄浪閣」はレストランやホテルだった時代を、後の2つは古河財閥家の別邸だった時代を経て現代に至ります。2018年は明治維新150周年ということで政府主導で各地で関連イベントがありましたが、首都圏では比較的大きな特別公開。しかも大磯町ではなく国土交通省主催というのが珍しい感じ。以前、同じく大磯の東海道にある「旧吉田茂邸庭園」へ行った際、非公開だった滄浪閣が気になっていたので願ったり叶ったりのイベント。
……でしたが。今回「滄浪閣」及び各建物の内部に関してはガイドツアー限定で、行こうと思った時には全期間のガイドツアーの予約が終わった後でした……。ということで今回は旧大隈重信邸と旧陸奥宗光邸の日本庭園のみを見学。いずれも相模湾とその松並木からもすぐ近く。旧大隈邸庭園はシンプルなお庭で、当時は松並木もなく海を眺められたそう。現在の松並木は当時防風対策で植えられたもの。
隣の旧陸奥宗光邸の庭園は高低差を活かした庭園となっていて、低地部からはツツジ?サツキ?が多く植わっている背後に数寄屋風の主屋「聴魚荘」を眺められる庭園。現在は水が流れていませんでしたが滝や流れの跡も。関東でいうと少し小田原の「古稀庵」が近しいイメージかもしれない。きっと見頃は晩春だと思うので、いつかその時期にも見てみたい…。また低地部には横山大観が座したという石も。
見学の最後には「今後公開する場合」に関してのアンケートがありました。色々と状況が整ったらまた公開されるのかも、というよりしてほしいーー!文化遺産としての指定も未だなので、後世に残されて欲しい空間。
【2019年5月追記】
2019年4月末に国土交通省・神奈川県・大磯町の連名で「明治記念大磯邸園 基本計画策定」の発表がありました。詳しくは公式発表のPDFをご覧いただきたいのですが、今後令和2年(2020)夏頃を目標として常時公開へ向けて整備が進められるそうです。更には2018年の特別公開には含まれていなかった「西園寺公望別邸跡・旧池田成彬邸」も整備対象になるとか。とても嬉しいニュース!今後の動向もチェックしたいと思います。
【2020年10月追記】
冒頭にも追記しましたが2020年11月に正式オープンが決定!まずは庭園のみの公開。
(2018年11月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR東海道本線 大磯駅より徒歩13分(観光案内所にレンタサイクルあり)
大磯駅・平塚駅より路線バス「白岩大門」バス停下車 徒歩3分
〒255-0005 神奈川県中郡大磯町西小磯85 MAP