
“祇園枝垂桜”が有名な京都の桜の名所。東山の借景が雄大な池泉回遊式庭園は七代目小川治兵衛の作庭。国指定名勝。
円山公園について
「円山公園」(まるやまこうえん)は明治時代に造営された京都市最古の都市公園。公園中央の“祇園枝垂桜”をはじめとする京都の代表的な桜の名所であり、東山へと続く地形を活かした池泉回遊式庭園のような姿は近代京都を代表する作庭家・七代目小川治兵衛(植治)によって手掛けられたものです。国指定名勝。
坂を下れば国宝・八坂神社や祇園の繁華街。北には『高台寺庭園』に『圓徳院庭園』、南に行けば国宝『知恩院』と京都有数の観光エリアにして市民憩いの場。観光で訪れていた頃にも幾度と通り掛かっていましたが、住み始めた後も日常的に訪れる公園です。2021年は桜のピークの時期にも訪れました。
古くは鎌倉時代に慈円僧正により和歌に詠まれた景勝地で、江戸時代までは現在も公園の斜面を登った先に現存する『安養寺』『雙林寺』、『長楽寺』等の寺社の境内地でした。
明治時代の廃仏毀釈・上知令によって約9万平方メートルの土地が没収され、その地に1886年(明治19年)に公園が造営されました。現在残る池泉などが武田五一の下で植治により作庭されたのは1912年(大正元年)。
で、何度も足を運んだつもりだった割には――大体中央部の“ひょうたん池”で満足して通り過ぎてしまっていた。2021年から東山トレイルするようになって、円山公園の上の方にも足を運ぶようになったら、「上部の方が日本庭園っぽいな」と今更ながら気づき…。“ひょうたん池”へと至る流れや滝石組などの写真もちゃんと追加。
その流れにしても沢飛び石にしても『平安神宮神苑』のような“小川治兵衛感”あるし、この円山公園では東山の借景のみならず、京都の逆サイド・松尾山~嵐山の山並みまで楽しめるよう計算されている。
ただ2018年以前の写真を見直すとこの“流れ”も結構荒れていたし、樹木も鬱蒼としていて。実際ここ数年間で京都市により再整備が行われていたというのが京都市公式の整備計画を見ているとわかります。コンセプトは“四時遊覧の名勝地 円山公園の復活”。
庭園研究家・重森千靑さんもセミナーで「今の円山公園は流れが修復されたばかりですごくきれい」とおっしゃられていて、まさに今そんな感じ。
2020年・2021年は夜桜のライトアップは中止になりましたが、街灯にLEDが使われていたりと夜でもかなり明るい印象。(ランニングコースとしても良いのです)
公園内には嘗てマイルス・デイヴィスも公演した円山野外音楽堂や歴史的な料亭、茶亭が点在。今後少しずつ気になる料亭にも足を運びたい。
(2014年以降何度も訪問、直近では2021年4月の写真。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
阪急京都線 京都河原町駅より徒歩10分
京阪本線 祇園四条駅より徒歩7分
京都市営地下鉄東西線 東山駅より徒歩10分
〒605-0071 京都府京都市東山区円山町463 MAP