日本を代表する植物学者・牧野富太郎博士の邸宅跡に開かれた、様々な植物が楽しめる庭園。国登録名勝。
練馬区立牧野記念庭園について
「牧野記念庭園」(まきのきねんていえん)は日本を代表する植物学者・牧野富太郎博士の居宅があった場所を庭園として保存・公開しているもので、国登録記念物(名勝地関係)にも選定されています。
幕末に土佐国に生まれた牧野富太郎。出身地の高知県佐川町は江戸時代には土佐藩主・山内氏の筆頭家老である深尾氏が治めた城下町で、幕末の志士でもあり近代には政治家としても活躍した田中光顕伯爵の出身地でもあります。
一方で富太郎少年はそのような道は志さずに植物に没頭。その実績は省略しますが――土佐を出て東京に出て日本中を飛び回り、富太郎による命名植物は1500種類を数えるとか。
※なお当サイトでは牧野博士が少年の頃に出入りしていたという高知県佐川町の古庭園も掲載しています。⇒こちら
この庭園は牧野富太郎博士が64歳から亡くなる94歳までの30年間に渡り暮らし、研究を行っていた場所。没後3ヶ月で、「牧野記念庭園」としてこの邸宅跡を保存することがスピード決定したのは富太郎博士が東京都名誉都民だったことも影響しているとか。昭和中期に開園した庭園は2000年代に改修され、2010年にリニューアルオープン。
現在敷地内に建つ「牧野記念庭園記念館」は個人的にも大好きな建築を多く残されている内藤廣さんの設計。現在も園内には300種ほどの植物があり、四季ごとに様々な植物が見頃を迎えます。…といってもまだ訪れたのが紅葉の時期と春だけなので、も少し色んな時期にも足を運んでみたい!今回(2019年4月)訪れた際には牧野博士が命名した「センダイヤザクラ」も満開でした。
・・・・・・・・
牧野博士の出身地・高知県には「高知県立牧野植物園」といった施設も。そのすぐ向かいにある国名勝庭園『竹林寺庭園』へ足を運んだ時に存在を知って気になったけど、時間の都合で断念したんだよなー…その植物園内にも和風庭園があると知ったのはその後のこと。佐川町含めてまた再訪したい!ちなみにそちらにも内藤廣さん建築があるみたい。
あと最後の2枚は牧野記念庭園の近く(徒歩5分程)で見つけた『練馬区石庭の森緑地』。児童公園らしからぬ、和風庭園っぽい石の配置が気になって歩いてみました。手掛けた株式会社グラックさんの紹介によると、こちらは元々こちらにあった邸宅の庭園部分のみ練馬区が取得し公開に至ったようです。そんな庭園もあるんだなー!
(2016年12月、2019年4月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)