国重文の三重塔をもみじが覆う紅葉の名所“丹後のもみじ寺”。細川幽斎作庭の京都府指定名勝庭園“鶴亀の庭”も。
金剛院庭園について
「金剛院」(こんごういん)は“丹後のもみじ寺”と呼ばれる紅葉の名所で、境内には国指定重要文化財の三重塔のほか、細川幽斎(細川藤孝)の作庭と伝わる“鶴亀の庭”(小池庭)があります。京都府指定名勝。正式名称は「鹿原山 金剛院 慈恩寺」。関西花の寺3番礼所。
2019年8月に初めて拝観。これも宮津の『三上家庭園』と同じく、2019年年始に『天橋立』へ行った時にあわせて行くことを計画していたんだけど、雪が降ったので断念した場所。
一応、最寄の松尾駅や最寄バス停から徒歩圏内ではあるけど、本数が多いとは言いがたい…ので、東舞鶴駅からレンタサイクルして訪れたーーのですが真夏の雲ひとつない晴れの日に選ぶ選択肢ではなかった…。
金剛院は平安時代はじめの829年、平城天皇の第三皇子・高岳親王により創建。高岳親王は後に出家し、“真如”として弘法大師・空海の十大弟子の1人にも数えられます。
その後、金剛院の御本尊・波切不動明王によって病気が治った白河天皇が三重塔を建立。平安時代終わりには平清盛の父・平忠盛もこの地を訪れ、造営奉行として阿弥陀堂などの伽藍の建築に携わったそう。参道には平忠盛のお手植えと伝わる大スギの姿も。
現在残る三重塔は室町時代に再建されたもので、三重塔の他にも快慶作の仏像など、平安〜鎌倉時代の仏像(国重文)を所蔵しています。仏像(宝物殿)の拝観は要事前予約。平安時代からの自然が残るその一帯は京都府歴史的自然環境保全地域・文化財環境保全地区にも指定されており、本堂も京都府の文化財…なんだけど、暑すぎて階段を登る気力が沸かなかった…。また次回。
安土桃山時代に丹波国をおさめた武将・細川幽斎の作庭と伝わる庭園“鶴亀の庭”は境内入ってすぐ左手にあります。その名の通りの蓬莱式の池泉鑑賞式庭園。人の目では十分その石組は見えたけど、写真では快晴過ぎて影がすごい……夏よりは影のない冬〜初春頃の方が庭園としては見応えあるかも?
そして境内一帯を覆う紅葉林も細川幽斎によって植樹されたものと言われます。秋には三重塔を真っ赤な紅葉が覆う写真がリーフレットや観光サイトでも使われてますが、本当にお見事。いつかその時期にも訪れてみたい!
(2019年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR小浜線 松尾寺駅より徒歩25分
東舞鶴駅・松尾寺駅より路線バス「鹿原」バス停下車 徒歩10分強(本数少ない)
JR東舞鶴駅より約6km(駅近くにレンタサイクルあり)
〒625-0014 京都府舞鶴市字鹿原595 MAP