竹内栖鳳、横山大観、川合玉堂…名古屋で近代日本画が見たくなったら!昭和時代に開館した美術館の、茶室を中心とした回遊式日本庭園。
桑山美術館庭園について
【夏季・冬季は休館】
「桑山美術館」(くわやまびじゅつかん)は名古屋市の中心から南東、昭和区にある私設美術館。茶室“青山”を中心とした回遊式庭園があります。
先に紹介した『昭和美術館・南山寿荘庭園』からは約1km/徒歩15分ほど。こちらの美術館もずっと訪れたかった場所…!2022年4月に初めて訪れました。
1981年(昭和56年)、知多出身の実業家・桑山清一(初代館長)が永年に渡り収集した美術品/工芸品/茶道具を広く・多くの一般の方々に鑑賞してもらい、地域の文化向上に寄与することを願って設立されたのが「桑山美術館」。あわせて設立された公益財団法人桑山清山会により運営されています。
夏季や冬季に展示替えも含めた長めの休館時期もありますが、年3回季節にあわせた企画展が開催。絵画のコレクションは近代日本画が多く、自分が訪れた企画展『あなたが選ぶ桑山美術館ベスト30』展で展示されていたのは竹内栖鳳、堂本印象、横山大観、川端龍子、川合玉堂、上村松園、菱田春草、橋本関雪、鏑木清方、下村観山、速水御舟、山口蓬春、伊東深水、加山又造など。
建築設計は梓設計、施工は間組。美術館本館の外観は近代の洋館がモチーフになっている?昭和の現代建築といった趣きですが、庭園は茶室“青山”を中心とした和風庭園。
椿/桜/牡丹/富士/ツツジなど、春に見頃を迎える花が多い庭園の中には多くの石灯籠が配され(これも桑山清一コレクションだったのかな)、広い庭園ではないながらもソテツ山〜茶室の露地と景色の変化が楽しめます。モミジが多いのできっと秋には紅葉が見事!
茶室“青山”が少し変わっているのは中門の方(本館から遠い側)にある建築のカーブ。本館のデザインとの連動性を反映した?ちょっと現代的なデザインの茶室。(内部は普段閉ざされているので、中が気になる方は公式サイトよりご覧ください)
また桑山美術館には他にも本館2階にある“望浪閣”、別館2階の立礼席と複数の茶席があります。
訪れた時の企画展で興味深いなあと思ったのは、絵画を直接撮影するのはNGだったけど、『撮影OKの複製』があったこと。美術館のプロモーションに「撮影・SNS投稿」は欠かせないと思っている一方で、実物を撮影OKにすると色々と面倒くさい(←?)ゆえの策。
その中で庭園(や茶室・建築外観)の撮影は自由。庭園シーンとして庭園を価値化できたらいいですよね〜(その庭園が良いとか悪いとか目先のことを論じるのではなく)。
(2022年4月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
名古屋市営地下鉄 鶴舞線 川名駅より徒歩8分
JR金山駅・千種駅・地下鉄 今池駅etcより路線バス「山中」バス停下車 徒歩4分
〒466-0828 愛知県名古屋市昭和区山中町2丁目12 MAP