江戸時代初期から約400年という歴史を持つ植木の里は、まるで地域全体を庭園と見立てた回遊式庭園。
古賀・植木の里庭園群について
長崎市の東部、JR長崎線の肥前古賀駅からもほど近い古賀松原エリアは『古賀・植木の里』という造園業・植木屋さんが密集したエリアとなっていて、それぞれの庭園を散策させていただくことが可能です。まるで「行仙嶽」を借景とした大きな回遊式庭園のよう!
きっかけは、毎年秋に数日のみ公開される紅葉の名所「迎仙閣庭園」を足を運んだことでした。その時はそこしか知らなかった(正確に言うと、長崎へ来てからちょうどその公開があることを知った)のだけど、その時「造園業が多いエリアだなー」とは思って。その後調べた結果、このエリアでは迎仙閣以外の古庭園も見学できることがわかりました!ので再訪。
樹齢約600年という「日本一のラカンマキ」を中心とした枯山水庭園のある「赤瀬邸庭園」はこちらから。
この古賀・植木の里のはじまりは江戸時代初期で、九州で最も古い植木の産地とも言われます。ある農家が副業として植木をはじめ周囲にもそれを奨励していったことが始まりだそう。その背景には江戸時代は鎖国によって長崎が唯一の貿易港として栄え、輸出品としての植木需要があったのだとか。(海外から来た商人が古賀まで買い付けに来たこともあるそう)
昭和年代に入りハイキングコースが整備されたり、近年古賀地域の拠点として長崎市植木センターが開設。この植木センターへ行くと植木の里散策マップ(見学可能庭園が書かれてます)がもらえます。
また下記関連サイトにリンクを貼っていますが、「長崎さるく」によるガイドが時折行われているようで、お庭の方から何度も「さるくの方?」とお声掛けいただきました(自分は時間の都合で個人で歩いたけど)。
全ての造園業さんが見学できる訳ではなく――散策マップに書かれていないお宅でも立派な生垣と立派な前庭があったりするので「あれ?ここが●●園さん?」という感じでうっかり入ってしまいそうになる…ので、それだけ注意。
今回掲載している写真は「雄光苑」「茂樹園」「共楽園」「松花園」「南荘園」さん。いずれも樹齢数百年という樹木を有し、江戸時代後期に作庭されたというお庭も。「迎仙閣」を訪れた際には、併せて植木の里でより多くの緑を楽しむのもオススメです!一つの庭園がスゴいってわけじゃないからオススメタグ付けないけど、内心は結構オススメしたい穴場スポット!
(2018年10月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR長崎本線 肥前古賀駅より徒歩13分(スタート地点)
長崎市内・諫早駅より路線バス「鶴の尾」バス停下車 徒歩3分
〒851-0131 長崎県長崎市松原町2624-1 MAP