江戸時代初期に三代目岩国藩主・吉川広嘉により築造された“日本三名橋”“日本三大奇橋”の一つ。国指定名勝。
錦帯橋について
「錦帯橋」(きんたいきょう)は江戸時代初期、三代目岩国藩主・吉川広嘉の命により築造された5連の木造アーチ橋。国指定名勝であり、山梨県『猿橋』と並び日本三大奇橋、そして東京・日本橋、長崎・眼鏡橋とともに日本三名橋にも数えられます。2019年秋、約5年ぶりに訪れました!
その歴史は江戸時代初期。関ケ原の戦いを経て岩国に入った吉川広家により防御性の高い城下町の整備が進められる中で、上級武士の居住エリアと庶民のエリアは錦川を挟んで分断されました。
往来する為に架けられていた橋は当時から度々流失していたそうで、その中で“流れない橋”について藩主三代、藩を挙げて研究し1673年(延宝元年)出来上がったのが5連のアーチ橋。翌年に一度流されて以降は強度を保つための新たな工法の研究・修正が施され現代に至ったそう。
大正時代には国の名勝にも指定されていましたが、戦後の1950年、大型台風により276年ぶりに流失。その2年後に現代技術も用いながら再建、2000年代には“技術継承”のため江戸時代に確立された工法による“平成の架替”が行われました。また市を挙げて世界遺産への登録へ向けた活動も。
錦帯橋の名は中国の杭州・西湖の錦帯橋に影響を受けた藩主・吉川広嘉とも江戸時代中期の儒学者・宇都宮遯菴とも言われますが、実際にその名が広まり公式な呼び名になったのは明治維新以後のことだそう。
かつての町人街は現在もレトロな雰囲気が残り、橋を渡った向こうの上級武士エリアは歴史的建造物が立ち並び、日本の歴史公園100選にも選ばれている都市公園『吉香公園』になります。
(2014年8月、2019年11月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR山陽本線 岩国駅より路線バス「錦帯橋」バス停下車 徒歩2分
JR岩国駅より約5km(レンタサイクルあり)
JR岩徳線 川西駅より徒歩20分
〒741-0062 山口県岩国市岩国 MAP