本泉寺庭園“九山八海の庭”Honsenji Temple Garden, Kanazawa, Ishikawa

名園揃いの金沢の最古の庭園!本願寺中興の祖・蓮如上人が作庭した室町時代の庭園“九山八海の庭”。石川県指定名勝。

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二俣本泉寺庭園“九山八海の庭”について

「松扉山 本泉寺」(ほんせんじ)は金沢の郊外・二俣にある、室町時代に創建した寺院。浄土真宗中興の祖・蓮如上人の作庭と伝わる“九山八海の庭”が石川県指定名勝であるほか、江戸時代後期に建立された山門が金沢市指定有形文化財、明治時代に建てられた手水舎が国登録有形文化財。

他の石川県指定名勝の庭園へ足を運ぶ中でこの庭園のことも2年前ぐらいから頭にはあったんだけど、2021年6月に初めて拝観!なお庭園は自由拝観。

“金沢市”…と言っても主要な庭園のある城下町エリアからは2時間に1本程度のバスに乗って約50分という金沢市最東部の郊外に位置するこの寺院。金沢の中心部より医王山を隔てて富山県の南砺市の方が距離は近く、かつて加賀〜越中の往来に使われていた街道筋。

その歴史は1442年(嘉吉2年)、本願寺第6世・巧如上人の子、如乗により創建。
如乗は蓮如の叔父にあたり、蓮如が本願寺8世になることを後押しした人物。蓮如もそんな如乗を慕って、京都を追われ吉崎御坊を拠点に北陸布教をした時期やそれ以前にも何度かこの本泉寺を訪ね、如乗亡き後は自らの息子・蓮乗、蓮悟に本泉寺を継がせました。

その後加賀一向一揆が活発化すると蓮悟は山深い場所に位置する本泉寺を市中に移転。戦いに敗れ本泉寺も消失しますが(若松本泉寺跡)、後に元の二俣の地に再興されました。
江戸時代後期、1823年(文政6年)に再建された山門は南砺の“井波大工”の特徴が現れているそうなので、その点でも越中との結びつきも感じる。

本泉寺の庭園は1471〜1475年(文明3〜7年)、蓮如上人が北陸を拠点とした時期の終盤に作庭され、自ら“九山八海”と名付けたと伝わります。
蓮如上人が滞在した寺院の室町時代の庭園という例では奈良県指定名勝の『願行寺庭園』がありますが、本人の作庭という庭園は他になく激レア。(もっともっと探せばあるんだろうけど…)

池の中に6つの岩を配して島々を表現。山裾に立地する寺院なので山からの水が貯まるようにはなっているんだけど、この頃は“滝”の表現が無いのが時代を感じさせるところ。三重県の『伊奈冨神社庭園』とか、この姿もまた一つのこの時代のスタイル。

池の周囲には蓮如お手植えとされるヒノキの巨木や蓮如ゆかりの御背比石、御腰掛石、御硯石、御詠歌石なども残されます。数多くの名園のある金沢市の中でも最古級のマニア好みの庭園。

(2021年6月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR北陸新幹線 金沢駅より南砺行き高速バス「二俣」バス停下車 徒歩7分
JR金沢駅・IRいしかわ鉄道 森本駅より路線バス「医王山二俣」バス停下車 徒歩4分

〒920-1102 石川県金沢市二俣町子8 MAP