地蔵寺庭園

Jizoji Temple Garden, Suwa, Nagano

石鳥居からの水流が美しい、信州の隠れた名園。“日本百名庭園”の池泉回遊式庭園、『清水之飛泉』の庭。

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地蔵寺庭園について

「地蔵寺」(じぞうじ)は高島藩三代目藩主・諏訪忠晴が高島城の鬼門除けの祈願寺として現在地に移された曹洞宗の禅寺。境内の奥にある池泉回遊式庭園は諏訪市天然記念物・名勝に指定されています。(何の媒体によるものか不明ですが…)“日本百名庭園”にも選定されている『清水之飛泉』の庭。

2019年夏のアウェー松本戦ついでの信州庭園巡り。上諏訪のゲストハウスで一泊した足で諏訪周辺の庭園も巡りました。
「愛宕山地蔵寺」の創建は安土桃山時代の1584年(天正12年)。当初は諏訪頼忠により金子城の鬼門除けとして建立され、その後1689年(元禄2年)に上諏訪の高台部の現在地に移転。境内からの諏訪市街地の眺めも良き!

拝観料を納めるポストに志納を入れた後は自由拝観。この庭園はこの地に移転されたのにあわせ作庭がはじまり、江戸時代中期初頭(1700年代前半?)に完成したものと推定されています。日本百名庭園の正体はわからないけど――こちらは本当に素晴らしい庭園だった!
作庭当初はあまり植栽がなく現在よりも石組が目立ったそうだけれど、現在は現在でとてもお手入れが行き届いている庭園。塩尻の『長興寺庭園』のお手入れもきれいだったけれど、刈込みの感じとか同じ造園会社・植木屋さんが入っているのかなあ?

訪れた時は本堂側から縦長の池泉を眺めるのがビューポイントなのかなと思っていて――奥に見える石鳥居から滝が落ちている姿も眺められるし、左右からマツやモミジが斜めに掛かっていることで視点が自然と中央に寄る。
なんだけど、かつては築山が強調されていたと説明板にはあるので――書院側から池泉を横長にして観るのがビューポイントだった?そう思うと書院から来た時の踏分石はすごく大きいし、そこから築山を見ると枯滝石組が見える。

どちらが正解?どちらも正解で良いんじゃないか(雑)。石鳥居側から庭園越しに見る本堂も、築山から眺める庭園も絵になる!護岸石も大きいものが多いし自然石による石灯籠をはじめとして色んな石造物が楽しい。
個人的に京都の『大寧軒庭園』の三連鳥居にかなり心持ってかれているので、この庭園の奥の石鳥居の姿もすごく好きだし、モミジも多いから紅葉時期はめちゃめちゃ美しいんじゃないか……?いつか秋にも訪れたい!

(2019年7月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR中央本線 上諏訪駅より徒歩20分弱
上諏訪駅より路線バス「地蔵寺前」バス停下車すぐ(本数そんな多くない)

〒392-0005 長野県諏訪市岡村2丁目12−16 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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