地蔵寺庭園Jizoji Temple Garden, Komatsujima, Tokushima

足利将軍家の末裔の暮らした“平島館”を移築した本堂と、江戸時代末期作庭の阿波の青石の石組が見所の庭園。

庭園ギャラリーGarden Photo Gallery

地蔵寺庭園について

【庭園は事前連絡推奨】
「國傳山 地蔵寺」(じぞうじ)は小松島市にある弘法大師空海開基の寺院。玄関及び書院が徳島県指定有形文化財、道を挟んで向かいにある別院『地蔵寺寳珠院』は近代に建てられた建造物8棟が国登録有形文化財となっています。

2019年夏、瀬戸芸からの四国旅行で訪れた庭園です。元々は庭園として認知していたのではなく、別院の宝珠院を文化遺産オンラインで知って、その近代和風建築に興味を持った――からだったんだけど。
訪れた時にはそのことをすっかり忘れていて…「とりあえず地蔵寺行った」みたいな感じになってしまい。肝心の寳珠院は拝観していないという詰めの甘さ…。宝珠院は事前予約にて鑑賞可能。次回改めて訪れたい。明治時代~大正時代に建てられた主屋・離れ・釜屋・蔵・便所・西塀・表門及び塀・中門及び塀が登録有形文化財です。

お寺の話の前に。徳島市に隣接する小松島市には初めて訪れました。中世~江戸時代にかけては天然の良港として漁業のみならず徳島藩の特産品・阿波藍を取り扱う藍商の貿易拠点として栄えました。今回はあまり散策できなかったけれどレトロな街並みも残っています。

この地蔵寺は江戸時代初期の1621年(元和7年)に中興、徳島藩主・蜂須賀家政にも信仰されたそう。地蔵寺境内で湧く“宝寿水”は時の藩主も「名水」として所望されていたそう(って言うとわかりづらいけど要は飲用してたってことだよね)で、今回訪れた時も地元の人が何人も汲みに来ていた。

そして寳珠院の近代和風家屋は見れなかったけど、本堂もかっこいいなあと思って…特に唐破風の玄関の感じ。この建築は、江戸時代後期の1806年(文化3年)にこの地に移築された『平島館』(阿波公方館)の一部。
平島館とは。室町時代に阿波国守護・細川家に招かれ阿波に移住した、室町幕府11代目将軍・足利義澄の次男・足利義維(足利義冬)から続く足利将軍家の末裔。平島公方・阿波公方などと呼ばれ、平島館はその居館。なお14代目将軍・足利義栄はこの平島館生まれ。1802年に足利家が京に戻ったことを期に館の一部が各寺院などに移築され、そのうちの一つがここ。

本堂裏に池泉庭園があったので拝観させていただきました(普段から拝観をしているわけではないのですが、快く承諾していただきました)。
江戸時代末期に作庭され、明治時代に拡張されたという庭園。重森三玲さんの庭園を鑑賞していると、阿波の青石がとてもかっこいいというか…特別な感じがするんだけれど。特段PRされているわけではないこの庭園、『当たり前のようにしれっと阿波の青石による石組が見られる』の。鋭い石で鶴亀が表現されてるのかっこいいなあ。次回は宝珠院も予約して訪れたい!

(2019年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR牟岐線 南小松島駅より徒歩8分
徳島駅より徳島バス「南千歳橋」バス停下車 3分

〒773-0003 徳島県小松島市松島町11-26 MAP