百年古家 大家

Old folk house UFUYA Garden, Nago, Okinawa

幻のあぐー豚が人気の古民家レストラン。8棟の明治時代以降の近代琉球建築と、日本庭園のエッセンスも加わった回遊式の現代琉球庭園も見所!

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

百年古家 大家について

「百年古家 大家」(ひゃくねんこか うふやー)は沖縄本島北部の最大都市・名護市にある古民家レストラン。キャッチコピーは《どこか懐かしい。南の島のふるさと。》。明治時代〜昭和時代初期の建てられた沖縄の古民家が8棟ほど移築されており、その中で沖縄そばと琉球料理を楽しむことができます。古民家の周りには琉球と和風のエッセンスが交わった回遊式庭園も。

名護市の中心市街地から北西、美ら海水族館方面へ約5kmの谷あいにある「大家」さん。先に紹介した国指定重要文化財『津嘉山酒造所』、沖縄県指定文化財『屋部の久護家』と異なり文化財指定はされていませんが、訪れた時にはお食事の案内まで整理券が配布される程の大盛況!

明治時代後期(1901年)に建築の「安里家」(あさとけ)を中心として、明治時代後期の「沢岻家」(たくしけ)、大正時代の「真謝家」(ましゃけ)、「新里家」(しんざとけ)、「平良家」(たいらけ)、「仲間家」(なかまけ)、「渡具知家」(とぐちけ)、昭和初期(1933年)の「新城家」(あらぐすくけ)と8棟の近代沖縄建築の古民家と、それらを繋ぐ庭園や売店からなる「大家」。

元々この地にあったのは「安里家」。2001年(平成13年)「大家」の開店に際して修復され、同時に今帰仁村から「沢岻家」を、国頭村から「新城家」がこの地に移築されました。なお「大家」(うふやー)という名称は、安里家の屋号が由来だそう。

そしてそこから人気を博し、後年に「大家別邸 ぬちぐすい」エリアが拡張。こちらに「真謝家」「平良家」(大宜味村より移築)、「新里家」「仲間家」(宜野座村より移築)、「渡具知家」が移築され、中央にある芝生の庭園でMICE・立食ビュッフェパーティーも行える広さ/しつらえに。

更にその古民家周辺には池や水の流れを中心とした回遊式庭園、そして山の斜面も散策路(回遊式庭園の一部)〜千本鳥居「ちむぢゅらさ鳥居」〜勧請された神社を中心とした「ちゃ〜がんじゅ〜御嶽」など、お食事の前後にも楽しめるエリアも広々。しかも、現在もエリア拡張中!

庭園としても楽しめる場所がいくつかあって…

1. 主屋(安里家)でお食事しながら眺められる、山裾に作庭された庭園。大きな滝が見どころ!
2. 主屋(安里家)と離れ・沢岻家から眺められる池泉庭園。
3. 散策路に沿って作庭された庭園。山裾のあちこちに滝石組が。
4. 大家別邸エリアの庭園。

いずれも現代に作庭されたものですが、だからこそ「この地に脈々と受け継がれる琉球様式庭園」と「日本庭園からの影響」がぶつかり合ってめちゃくちゃ面白い庭園が広がっています。
池や滝の雰囲気はオーソドックスな日本庭園風ながら、使われている石や石積み、そしてなんと言っても植栽がやはり「沖縄ならでは」。谷あいのこの地域に従来植生する樹木と、沖縄・南国らしい樹木による空間。現在進行形の“現代琉球庭園”…めちゃくちゃいい!

そして人気店なのでもちろんお食事も◎。中でも沖縄特産の「幻のあぐー豚」のお肉が味わえるソーキそば(あぐーそば)が絶品。その他にもあぐー豚を満喫できる御膳、琉球料理が楽しめる御膳、夜はあぐー豚のしゃぶしゃぶも。更にはカフェ、スイーツ工房と、老若男女が楽しめるラインナップ。沖縄旅行に訪れる庭園ファンにぜひ訪れて欲しいお店!

(2024年1月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

名護バスターミナルより路線バス「第一中山」バス停下車 徒歩9分
名護市中心部より約4〜5km

〒905-0004 沖縄県名護市中山90 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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