鎌倉で最も人気ある寺社の一つ「長谷寺」境内にある、四季の草花が楽しめる複数の日本庭園。
長谷寺庭園について
「長谷寺」(はせでら)は“鎌倉大仏”のある高徳院からも程近くにある、鎌倉で最も人が訪れ人気のある寺院の一つ。通称「長谷観音」。この春、約10年ぶりぐらい…超久々に足を運びました。
長谷寺は奈良時代の創建と伝わり、聖武天皇の時代には勅願所と定められた古刹。本尊の十一面観音菩薩像は高さが9.18メートルもあり、木造では日本一と言われています。奈良・長谷寺の開基、藤原房前(藤原鎌足の孫)により鎌倉に遷され現在に至ります。「長谷観音」と呼ばれる由来はそこから。
また観音堂と並び建つ阿弥陀堂に鎮座する阿弥陀像は“鎌倉六阿弥陀”の一つで、鎌倉幕府初代将軍・源頼朝によって厄災消除を祈願し制作されたものとも言われます。(…Wikiでは否定されてるけど公式ではそのように案内されたままという、ねじれ現象。でも頼朝ゆかりと言った方が伝わりやすい!)
大きな観音堂が昭和末期に再建された建造物であるのをはじめとして、境内の各建築は現代になってから建てられたものが中心。その中で、現在「観音ミュージアム」で展示されている梵鐘は鎌倉時代に作られたという古さで、国指定重要文化財となっています。(鐘楼の中にある鐘は昭和年代のもの)
北鎌倉の『円覚寺』や『建長寺』のように「これ!」という庭園が一つあるわけではないのですが、境内には「放生池」を中心とした池泉回遊式庭園、書院の前にある枯山水庭園、そして経堂に隣接する「清浄池」の苔の美しい日本庭園――と複数の庭園が見られます。
またその経堂付近から散策路を進んだ先、由比ヶ浜と相模湾が見下ろせる高台には2500株ともいう紫陽花が咲き誇るアジサイの名所が。これも平成年代から栽培を始めたもので、アジサイが見頃の季節には入場整理券も配られるとか。
混雑する時期に行こうとはあまり思わないけど、公式サイトでも紹介されている通りその他にも様々な花が楽しめるお寺。境内の観音堂には国重文の仏像も収蔵している『観音ミュージアム』も隣接。仏像好きな方――はとっくにご存知かもしれませんが、そちらも併せてどうぞ!
(2019年4月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)