国宝・彦根城の天守閣の借景が美しい大名庭園で毎年紅葉の季節に行われる“錦秋の玄宮園ライトアップ”。
玄宮園(玄宮楽々園)について
「玄宮園」(げんきゅうえん)は日本で5つの国宝の天守閣を持つ『彦根城』の城内に江戸時代に造られた大名庭園で、隣接する『楽々園』とともに『玄宮楽々園』(げんきゅうらくらくえん)として国指定名勝となっています。
彦根城とともに彦根の代表的観光スポットの一つで、毎年秋には『錦秋の玄宮園ライトアップ』が開催。2020年11月に初めてライトアップも鑑賞しました!“鳳翔台”でのお茶席や、“八景亭”の玄関の特別公開も。
歴史について。国の特別史跡である彦根城が築かれたのは江戸時代初期。関ヶ原の戦い後に近江国に入った徳川四天王の一人・井伊直政は当初は石田三成が居城としていた「佐和山城」に入ったものの、敵将の居城を嫌い新たな城郭の造営を計画。直政の死後に後継の井伊直継と井伊家家臣により彦根城が完成。
「玄宮園」は1677年(延宝5年)頃に彦根藩4代目藩主・井伊直興の命で作庭されたと伝わります。「近江八景」を表した庭園とされ、大きな池泉に浮かぶいくつかの島を橋が結んでいる大規模な池泉回遊式庭園。また「臨池閣」「八景亭」といった往時の御殿も池のほとりに残っており、借景に眺められる彦根城の天守閣とともに大名庭園の雰囲気を引き立てています。
考えてみると東京では多く残っている「大名庭園」ですが、関西では意外と数少ない貴重な大名庭園であり、天守閣を借景に移す庭園としても貴重な存在です。
(2014年12月、2015年3月、2016年5月、2018年12月、2020年11月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)