播磨国の小藩「福本藩」の陣屋に江戸時代初期に造られた池泉回遊式の大名庭園。兵庫県指定名勝。
大歳神社・旧福本藩陣屋跡について
「福本藩」は江戸時代初期に播磨国に立藩され明治時代まで存在した小藩。初代藩主・池田政直は姫路城を築城した池田輝政の孫、徳川家康のひ孫であり、鳥取藩主の池田氏とも血縁上関係が深かったとされます。
この一帯が当時の陣屋跡で、現在大歳神社の社殿がある場所に藩主御殿があったそう。池泉回遊式の大名庭園は当時の遺構で、藩が立ち上がった江戸時代前期の作庭とされています。兵庫県指定文化財。ちょうど雨上がりで築山の向こうに借景となっている山々の景色が美しい。
廃藩置県後の大正時代に大歳神社がこの地に移転してきて現在に至ります。自由に拝観可能で、兵庫の中でもなかなか来づらい場所…の割に、荒廃もしておらずちゃんと地域の方に見ていただいているのだと思いました。また陣屋の前の通りも以前は武家屋敷が立ち並んでいたそう。
JR播但線の「寺前」駅から自転車で20分ほど。福崎の應聖寺と同じく行きづらい庭園かも…と思ってましたが、竹田城方面に向かう際の乗換駅なので乗換待ちで駅の外に出てみたら自転車が…!(事前にググってた中にはレンタサイクルの情報が無かっただけに嬉しかった…!)
コミュニティバスも意外と本数あります。庭園近くの菩提寺「徹心寺」にも県の文化財となっている江戸時代完成の本堂などが残っているので、併せてどうぞ。
(2018年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR播但線 寺前駅より約3.5km(※駅前の観光案内所にレンタサイクルあり)
寺前駅または新野駅より神姫グリーンバス/神河町コミュニティバス「福本北口」バス停下車徒歩7分
〒679-2415 兵庫県神崎郡神河町福本528-1 MAP