圓満院庭園Enmanin Temple Garden, Otsu, Shiga

室町時代の作庭家・相阿弥による国指定名勝庭園“三井の名庭”。京都御所より移築された宸殿も国指定重要文化財。

庭園ギャラリーGarden Photo Gallery

円満院庭園について

「圓満院」(えんまんいん)は平安時代の987年(寛和3年)に村上天皇の皇子・悟円法親王により創建された寺院で、以来皇室ゆかりの門跡寺院。その庭園は『慈照寺(銀閣寺)庭園』をはじめ京都で数多くの庭園を手掛けている相阿弥の作庭と伝わり、国指定名勝となっています。また宿坊『三密殿』も。2020年6月、3年半ぶりに拝観!

天台宗寺門派の総本山・園城寺の境内にほぼ隣接しており、かつては園城寺系の寺院の一つでしたが現在は独立した寺院となっています。かつては「平等院」という名で、宇治の『平等院鳳凰堂』はこの寺院から名前がとられたそう。三井三門跡(天台宗寺門派三門跡)の一つという格式をほこりました。

江戸時代初期に現在地に移転。参道から勅使門越しに見える宸殿は京都御所から移築されたもので、。1619年(元和5年)に後水尾天皇の妃となった東福門院和子の為に建てられた女院御所の一部で、明正天皇より下賜され1647年(正保4年)に移築。
その豪華絢爛な襖絵は当初は狩野派一派により描かれたもので、現在展示されているのは高精細複製。また後水尾天皇も座ったという玉座を配した“玉座の間”も見ることができます。この宸殿、明治時代には大津県(滋賀県)の県庁舎としても利用されたのだそう。

そしてその宸殿に面して国指定名勝の池泉鑑賞式庭園があり、“三井の名庭”と称されます(庭名というより著名な方の評価でつけられたものなのだろうか)。
相阿弥によって室町時代に作庭され、その後宸殿が移築された江戸時代初期に現在の築山泉水式庭園に改修。室町時代の京都で多くの庭園を手掛けている当時を代表する作庭家のひとり・相阿弥ですが、大津でもこの円満院門跡のほか『走井居』(通常非公開)に庭園を残しています。

池泉には鶴亀が浮かび、池の手前には礼拝石のような石が一つ。池全体をモミジが覆い秋には紅葉も美しくなるほか、庭園中央のヤマザクラが春には美しい姿を見せてくれます(そして写真を見る限りライトアップ等も開催されているようです)。庭園の一角には大正天皇お手植えのマツも。
あと過去2回訪れた時には本堂もお参りできて、また違った角度から庭園を眺められたけど、今回は拝観できなくなっていました。

そのほか、宿坊『三密殿』と『大津絵美術館』が棟続きとなっています。“大津絵”は江戸時代初期に東海道の大津宿(~京都方面へと向かう峠の途中にある「大谷」や「追分」)で当時販売されていたというデフォルメされたキャッチーな日本画。“江戸時代のポップアート”とも言われ、あまり難しく考えずに鑑賞できるので楽しい。あわせてどうぞ!

(2014年8月、2017年1月、2020年6月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

京阪石山坂本線 大津市役所前駅から徒歩7分
JR湖西線 大津京駅より徒歩15分強
JR東海道本線 大津駅より徒歩30分弱(※レンタサイクルあり)
大津駅より路線バス「別所前」バス停下車 徒歩5分

〒520-0036 滋賀県大津市園城寺町33 MAP