西尾城跡から程近く。西尾市文化会館の回遊式日本庭園と、“抹茶の里・西尾”のお抹茶をいただける市民茶室。
伝想庵庭園について
「伝想庵」(でんそうあん)は“三河の小京都”西尾の旧城郭・西尾城跡を整備した「西尾市歴史公園」からほど近くの場所にある「西尾市文化会館」内にある茶室。会館の中庭・茶室の周りは池泉回遊式の日本庭園として整備されています。訪れた今回はモミジやドウダンツツジの紅葉が見頃!
2020年12月、約6年半ぶりに西尾の町を訪れました。旧西尾城内にある『旧近衛邸』、『尚古荘』では“城下町としての西尾”を紹介しましたが、もう一つ。西尾市(+安城市)は抹茶(の原材料)の生産量で全国の約20%のシェアをほこる“抹茶の里・西尾”としての顔も。
その歴史は古く。栄西が中国から日本にお茶を持ち込んだのが1191年。西尾ではその80年後の1271年に創建された実相寺境内に開祖・聖一国師が茶種をまいたのが最初とされます。時を経て江戸時代にお茶の栽培が徐々に広まり、現在も茶畑が広がる『稲荷山茶園』が明治時代に開かれ本格化。大正・昭和と浮き沈みはありつつも、近年では『西尾の抹茶』が地域ブランドにもなったれっきとしたお茶の街。
生産だけじゃなく、2006年に市民1万5千人が参加した『まちなか1万人 西尾大茶会』はギネスブックにも認定。
(´-`).。oO(その点我が地元・静岡県西部は生産量は日本一だと思うんだけど、「茶室がある」って印象はないよなあ…)
伝想庵のある「西尾市文化会館」は1980年(昭和55年)に竣工した市民会館。重厚なコンクリート造りが昭和感を漂わせる。1,200人以上を収容する大ホールと300人収容の小ホールがメインの施設。
伝想庵では「伝想庵茶会」と称して12時〜15時の時間帯で一服(お抹茶とお菓子)を300円でいただくことができます(が、今回訪れた2020年時点ではCOVID-19の影響で休止中でした)。そのほか会館内にある喫茶室からもその庭園を眺めることができます。
で、名前の「伝想庵」について。尚古荘に隣接する御茶屋さんも「西尾伝想茶屋」で、“伝想”という言葉が繰り返されてるなあと思って…これは西尾市内に大規模な拠点・西尾製作所を持つ『デンソー』から取られているものなんだそう。納得。
…なお茶室や庭園の設計・施工に関する情報は全然見当たらないので、もし検索でたどり着いた関係者様いらっしゃいましたらご教示くださいませ…。
(2020年12月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
名鉄西尾線 西尾駅より徒歩20分(駅にレンタサイクルあり)
西尾駅よりコミュニティバス「文化会館」バス停下車すぐ
〒445-0877 愛知県西尾市山下町泡原30 MAP