伝心庵

Garden Villa Denshinan, Kyoto

世界遺産・龍安寺、仁和寺から程近く…“京都を彩る建物や庭園”にも選定の近代和風建築と苔の美しい庭園を満喫できる特別な京都の一棟貸し宿。【宿泊者向け】

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

伝心庵について

【宿泊者向け】
「伝心庵」(でんしんあん)は京都の世界遺産寺院『龍安寺』『仁和寺』から程近くにある一棟貸し宿。京都市民が京都の財産として残したい建築や庭園の認定制度「京都を彩る建物や庭園」にも選定されている明治~大正時代の近代和風建築と苔の美しい庭園を堪能できます。

3つの世界遺産、龍安寺/仁和寺/そして『金閣寺』が鎮座する京都の北西部、衣笠山麓。3つの寺院を繋ぐ「きぬかけの路」は観光客で賑わいますが、「伝心庵」は人通りの多い道からは一つ外れた住宅街の中に佇みます。

普段は一棟貸しの宿を営まれていますが、2022年・2024年には『KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭』の関連展『KG+』で特別公開。ここではその際の様子を紹介。実はずっと気になっていた場所(宿)で…そんな気になっていた場所がKG+の展覧会会場になるなんて…!

元は明治~大正時代に建築された私邸の離れ座敷だったのが現在の伝心庵。茶室も備えた数寄屋風書院建築をL字型に囲む庭園はとにかく苔が美しく、苔むした庭石や石造物からその歴史を感じさせられる。
KG+が行われた春には青もみじが綺麗、すなわち秋には紅葉が美しい。2階の円窓からは遠く比叡山の姿も――このエリアにもこんな美しい近代の京都の庭園があったのか…!

2022年の伝心庵での展示はフランス人写真家:ジャン・フィリップ・ペルノ(Jean-Philipppe PERNOT)による『一期一会の道 -Path of Life-』。ただ単純に作品を屋内で見るのではなく、庭園の中に配された15の“花”を巡る、体験型の写真展。
正面の築山、庭石の上、木の裏…飛び石の上をゆっくり歩き周囲を眺めることで作品と庭園、双方を捉えられる/急ぎ足で回遊すると気づくことができない、そんな示唆に富んだすごく良い展示のされ方だったなぁ…。

そして2024年の展示はフランス人映像作家:トマ・キメルラン・プパール(Thomas Kimmerlin Poupart)による『Epreuves Sentimentales』。本人が撮影した作品ではなく、氏が日本人女性120人に渡した「写ルンです」で撮影された写真から構成された展示。
蜷川実花さん、HIROMIXさん、長島有里枝さんと言った、かつて「写ルンです」を愛した女性写真家の初期衝動、今風に言うと「エモさ」を蘇らそうと試みた、とても面白い実験/プロジェクト。現代の風景も写ルンですの質感になると懐かしく感じる、これは他国の鑑賞者はどう捉えているのかも気になります…。

写真の通り本当に美しい庭園&近代和風建築なので――家族・恋人・親友…など特別な人と泊まる京都の特別な宿を探している人にはほんとオススメ。前述の世界遺産寺院も近いので、朝一で拝観しやすい点でも◎!京都の近代日本庭園が好きな方にはぜひチャンスがあれば宿泊して欲しい場所でもあり、昨日とともに特別に見られるこの機会にもぜひ。

(2022年5月、2024年4月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

嵐電北野線 龍安寺駅より徒歩7分
JR嵯峨野線 花園駅より徒歩25分
最寄りバス停は「塔ノ下町」バス停下車 徒歩3分

〒616-8016 京都府京都市右京区龍安寺西ノ川町30 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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