菅原道真の眠る九州を代表する観光名所。小早川隆景が建立した本殿とともに国重文の志賀社が鎮座する心字池。
太宰府天満宮について
「太宰府天満宮」(だざいふてんまんぐう)は平安時代の学者/政治家である“学問の神様”菅原道真をまつった神社・天満宮の総本社の一つ。京都・北野天満宮や山口『防府天満宮』とともに日本三大天神としても並び称されます。
菅原道真の墓所の上に建立された御本殿をはじめ、心字池の中島に建つ志賀社本殿が国指定重要文化財。2020年2月に7年ぶりに訪れました。
年間約1,000万人が訪れる九州を代表する観光名所である太宰府天満宮が建立されたのは平安時代の919年。現在まで残る国指定重要文化財となっている大唐破風・檜皮葺屋根の本殿は桃山時代の1591年(天正19年)に豊臣秀吉の命を受けて小早川隆景が5年かけて再建・整備したもの。
またその前にある“飛梅”は左遷された菅公こと道真を慕って一夜のうちに京の都から一夜にして九州に飛んできたという御神木。毎年境内で最初に咲くという梅の花がちょうど満開。そして北野天満宮と同じく梅の名所であり、境内には約6,000本の梅の木が植わっています。例年は「梅まつり」として曲水の宴など色んなイベントが開催されますが、2020年は(ステージは組んであったけど)観覧は中止という看板が出ていました。
境内には二つの池泉庭園があります。一つは6月にハナショウブが咲き誇る菖蒲池。そして社殿から真っすぐの場所に位置する心字池。
戦国時代には山城“岩屋城”のあった岩屋山を借景としたこの心字池には朱色の太鼓橋・平橋・太鼓橋の三橋が架けられています。この御神橋はそれぞれ過去・現在・未来をあらわしていて、この橋で水の上を歩くことで、心身ともに清められご神前に向かうという意味があるそう。
そしてその中島にある「太宰府天満宮末社志賀社本殿」は室町時代の1458年に建立されたと伝わる境内に現存する最古の建造物。また橋を渡る前の石鳥居も鎌倉時代末期~室町時代には完成していたものとされ、福岡県指定文化財となっています。
そこから本殿とは逆方向に進んだ場所の『浮殿庭園』はこちら。
(2013年1月、2020年2月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)