2021年開園!小堀遠州や加賀藩主・前田家ゆかりの寺院による、京都初の“盆栽庭園”。塔頭“龍泉庵”の庭園も。
大徳寺 芳春院盆栽庭園/大徳寺 龍泉庵について
「芳春院」(ほうしゅんいん)は京都を代表する禅寺の一つ・臨済宗大徳寺派の本山『大徳寺』の塔頭寺院の一つ。2021年3月に京都初・禅寺として初の『盆栽庭園』を開園されました。
「芳春院」としての桃山時代から江戸時代へと移り変わる最中の1608年(慶長13年)に加賀藩主・前田家の祖、前田利家の夫人・まつ(松子)やその子・前田利常により創建。“芳春院”はまつの法号であり、以来前田家の京都における菩提寺となっています。
“盆栽庭園”は従来の芳春院の境内の外に作庭されたので、小堀遠州による作庭・造営と伝わる方丈庭園(京都市指定名勝)や庭園内にそびえる京都府指定有形文化財の昭堂“呑湖閣”という楼閣建築は通常非公開のままで拝観できませんが、過去に2016年の“京の冬の旅”ではこれらの特別拝観があったことも(撮影禁止)。
かねてから芳春院では盆栽展・盆石展が行われていたのですが、この2021年3月に盆栽家・森前誠二さんが主管をつとめる京都初の“盆栽庭園”を開園。開園記念展では日本を代表する盆栽作家やコレクターの作品が展示され、その後も企画展が催されています。
なお現在の盆栽庭園に隣接する塔頭は『龍泉庵』。大徳寺四派の一つである龍泉派の本庵で、創建は室町時代の明応年間(1492~1501年)と歴史ある寺院。現在地には江戸時代初期に移築され、明治時代以降長らく廃絶した後の昭和年代に、アメリカ人の佐々木ルース夫人が得度して“紹渓尼”と称し寺院を再興されました。
お堂の前に枯山水庭園があり、盆栽庭園とともに拝観させていただけました。
先述の呑湖閣は“京都三名閣”が“五閣”と言われる時は『金閣寺』、『銀閣寺』、そして西本願寺『飛雲閣』と並び称されます。盆栽庭園もいいけど、特別拝観があった時にはぜひチェックを。
(2021年4月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)