室町時代に相阿弥により作庭された苔庭をはじめ、複数の枯山水庭園を堪能できる「洛北の苔寺」。
大徳寺・龍源院庭園について
大徳寺の塔頭寺院「龍源院」(りょうげんいん)は大徳寺境内の南部に位置し、塔頭の中では最も古いという室町時代中期の創建。能登・畠山家、周防の大内家、豊後の大友家といった戦国武将家の保護により開かれ、創建当時に完成した本堂(方丈)、唐門・表門は国指定重要文化財。室町時代に相阿弥により作庭された苔庭をはじめ複数の枯山水庭園があります。
妙心寺、東福寺などと並んで京都を代表する大きなお寺の一つ「大徳寺」が開かれたのは鎌倉時代。室町時代には一休さんで知られる一休禅師が住職を務めるなど、室町時代以降に大寺院に発展。現在もその境内に24を数える寺院があり大きな寺町を形成しています。
その一つである「龍源院」は大徳寺の中では重森三玲の庭園の見られる「瑞峯院」、特別名勝の「大仙院庭園」とともに常時拝観可能な寺院。
国指定重要文化財の方丈を中心として複数の枯山水庭園があります。
■1・11枚目:室町時代に相阿弥が作庭したと伝わる「竜吟庭」。
方丈の北側、順路で言うと最後に登場。杉苔が大海を表し、その美しい苔庭から「洛北の苔寺」とも。
■3〜4枚目:「阿吽の石庭」とも言われる坪庭。
■5〜7枚目:日本最小の石庭とも言われる「東滴壺」(とうてきこ)。
■8〜10枚目:主庭となる方丈前庭「一枝担」(いっしだん)。苔によって大きな亀島を表現するのが特徴的な枯山水。
いずれも2018年の夏は「猛暑で京都の苔庭にとって危機が…」といったニュースもありましたが、7月に訪れた初回と比べて苔の色は落ち着いている印象で、美しい枯山水庭園を堪能!ただ確かに以前の写真を見るともっと青々しいんだよなあ…初夏に行くとよりきれいなのかな?その他、龍源院には長谷川等伯や狩野探幽が描いた絵図も所蔵されています。
(2014年6月、2018年9月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)