中山道・下諏訪宿の本陣だった温泉宿に残る、小堀遠州作庭と伝わる桃山〜江戸時代の池泉鑑賞式庭園。
聴泉閣かめや庭園について
「聴泉閣かめや」(ちょうせんかくかめや)は下諏訪にある温泉旅館。江戸時代には隣接する『本陣岩波家』とともに中山道下諏訪宿の本陣だった施設であり、江戸幕府・徳川将軍家の歴代の御台所(正室)が宿泊したという「上段の間」に小堀遠州作と伝わる庭園が残されています。
幕末には新選組の近藤勇らも宿泊したという下諏訪宿の本陣。「かめや」としての営業が始まったのは明治時代以降で、近代には島崎藤村、芥川龍之介、与謝野晶子、与謝野鉄幹、宇野浩二、西條八十といった文豪が滞在したことも。
その「上段の間」に残された池泉鑑賞式庭園は桃山時代〜江戸時代初期に造られたもので、作庭は小堀遠州とされています――が史料が残されているか(小堀遠州がこの時期下諏訪へ訪れているか)は不明。ただ確かに、その心字池とその築山の滝石組は遠州の本拠地である近江国・長浜辺りで見る江戸時代の庭園を近いところを感じます。
この庭園、お隣の岩波家とも元々繋がっていたのかな?という感じの門があることに今回気づいた。併せて立派な庭園だったのかもしれないなあ。宿泊の方は夜に庭園を眺めることも。温泉宿を探す時の決め手にもどうぞ!
(2017年5月、2019年7月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR中央本線 下諏訪駅より徒歩約10分
下諏訪コミュニティバス「諏訪大社秋宮前」バス停より徒歩1分
〒393-0019 長野県諏訪郡下諏訪町横町木ノ下3492 MAP