平家物語ゆかりの寺院に、銀閣寺庭園の試作として相阿弥が作庭した室町時代の池泉鑑賞式庭園。円山公園すぐ近く。
長楽寺庭園について
「長楽寺」(ちょうらくじ)は京都の国名勝・円山公園の奥まった場所にある、平安時代に最澄によって創建されたと伝わる寺院。隣接する円山公園や大谷祖廟もかつては長楽寺の敷地という大きなお寺だったそう。
また平家物語にも登場し、「壇ノ浦の戦い」で入水した安徳天皇の母親・平徳子(建礼門院)がこの長楽寺で出家したと言われ、境内には建礼門院にまつわる石塔や収蔵品も残ります。その他、国指定重要文化財の仏像などを所蔵しており、江戸時代の文人・頼山陽の墓所もあります。
書院?から眺める池泉鑑賞式庭園は室町時代に相阿弥による作庭と伝わり、室町幕府8代将軍・足利義政によって「銀閣寺」建立の名を受けた際に試験的に造られたものとされます(=銀閣寺は善阿弥以外にも相阿弥も作庭に携わっていた、ということになる?)。その池泉は境内にある「平安の滝」から流れ込む水を取り込んでおり、東山の借景――は角度的に見えづらかったけど、も少し紅葉が色付いてくる季節に見られたらより良さそう。
庭園としてはそこまで大きくないですが、どこ行っても大体賑わっている京都の中心部…からほんの少し歩いただけなのに、とても静かで自然の音が楽しめる庭園で――その点が非常に気に入りました!京都観光の穴場。また山門から振り返ると、東山の中腹からの京都市街地の眺めも絶景。
(2018年11月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
京阪本線 祇園四条駅より徒歩約15分
阪急京都線 河原町駅・京都市営地下鉄東西線 東山駅より徒歩約20分
〒605-0071 京都府京都市東山区八坂鳥居前東入ル円山町626 MAP