国際芸術祭『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』の初期作品の一つ。現代美術家・保科豊巳さんにより2003年に作庭された環境芸術作品/庭園。
ぶなが池植物公園「マザーツリー空中庭園」について
「ぶなが池植物公園“マザーツリー空中庭園”」(ぶながいけしょくぶつこうえん・まざーつりーくうちゅうていえん)は国際芸術祭『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』の作品として現代美術家・保科豊巳さんにより2003年に作庭された公園・庭園。
大地の芸術祭のメイン会場の一つでもある、ほくほく線・まつだい駅/農舞台から約6km。松代の街中からは標高150メートル程上がった場所にある「ぶなが池」、その歴史はよくわかっていないものの、1947年の航空写真には現在と同じ姿の池が確認できる。ぶなが池から最も近い蒲生の集落には平安時代に坂上田村麻呂が創建したと伝わる『松苧神社』(室町時代に建立の本殿は新潟県内最古の建築で国指定重要文化財)があり、地域の棚田(蒲生の棚田/儀明の棚田)の水源としても古くから重要な池だった…のだと推測。
そんなぶなが池に、東京藝術大学の副学長もつとめられた(現在は名誉教授)、ポストもの派のアーティスト・保科豊巳さんにより2003年に制作された環境芸術作品がこちら。
中央の細い階段も作品の一つで、タイトルは「記憶を見るための階段、または、地面に向かって時間の中を昇って行く私」。その頂上部にはブナの木とヤマボウシが植栽。この2本の木を神木に見立て、神社に参拝する時のような身体感覚を呼び起こさせるインスタレーション。またその周囲の四方にも方位ごとに縁のある植物やコンクリートのオブジェが配されています。
“植物公園”と言っても“植物園”のように季節の花々が見られる咲くわけではありませんが、秋には池の周囲にたくさんのススキがはためき、そしてブナの木をはじめとして木々の紅葉が楽しめます。会期外でも見られる作品なので四季の良い季節に訪れてみて。
(2012年9月、2015年9月、2022年10月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
北越急行ほくほく線 まつだい駅より約6km(レンタサイクルあり)
まつだい駅より路線バス「蒲生」バス停下車 徒歩10分(平日のみ)
〒942-1534 新潟県十日町市蒲生 MAP