讃岐うどんの名店に残る回遊式日本庭園。主屋や長屋門、庭門など江戸時代~近代の建造物が国登録有形文化財。
うどん本陣 山田家庭園について
「うどん本陣 山田家本店」(うどんほんじん やまだやほんてん)は高松市の郊外にある、1日4,000人も訪れる讃岐うどんの名店。四国八十八ヶ所霊場の第85番『八栗寺』の参道途中にあり、江戸時代後期~大正・昭和初期の複数の建造物が国登録有形文化財。主屋から眺められる日本庭園もあります。
2019年8月、瀬戸内国際芸術祭からの四国旅行の折に初めて訪れました!自分が訪れた時にも他県ナンバーがずらりと並ぶ人気ぶり。讃岐うどん店の歴史としては決して古くなく、1978年(昭和53年)の創業。
山田家は元は江戸時代から続く大庄屋だったそうで、文化財指定名が『山田家(旧清酒源氏正宗醸造元)』とある通り明治時代に造り酒屋に転向。そして昭和後期に現在の社長によりこの古民家を活かした(?)うどん店が開業されました。のれんやロゴなどのデザインは山田家の親族であったデザイナー・和田邦坊によるもの。
登録有形文化財になっているのは江戸時代末期に建てられた長屋門と参道にある常夜燈、大正時代に建てられた主屋、酒蔵、煙突、儀兵衛地蔵堂、そして昭和初期に造られた庭門。
そう考えると現在も残る回遊式庭園は大正~昭和に整えられたものなのかな…と思うのですが、庭園が眺められる主屋の奥座敷には江戸時代にお殿様(藩主?)が訪れたそうなので…原型となるお庭は江戸時代からあったのかも。
この山田家や『イサムノグチ庭園美術館』のある高松市牟礼の地は石の産地としても有名。庭門の足元、小さな石積塀もユニークだし、庭内に幾つか大きな石が配されているところもこのお庭の特徴。
主屋や長屋門、酒蔵も現在は食堂として利用されており、店内では和田邦坊の作品を鑑賞することもできます。市の中心部からは少々離れた場所にあるけれど高松に行く際には是非また訪れたい場所!
(2019年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
琴電志度線 八栗駅より徒歩20分弱
JR高徳線 古高松南駅より徒歩25分
JR高松駅より路線バス「祈り岩・与一公園前」バス停下車 徒歩10分
〒761-0121 香川県高松市牟礼町牟礼3186 MAP