鳥取県庁庭園Tottori Prefectural Office Garden, Tottori

作庭家・重森三玲の子・重森完途が鳥取の地勢を表現し作庭した枯山水庭園と、昭和中期のモダニズム建築。

庭園ギャラリーGarden Photo Gallery

鳥取県庁庭園について

「鳥取県庁舎庭園」(とっとりけんちょうしゃていえん)は1962年(昭和37年)に県庁舎の建築とともに作庭家・重森三玲の子・重森完途により作庭された枯山水庭園。

2021年9月、約5年ぶりに鳥取市を訪れました。JR鳥取駅から駅前のメインストリートを徒歩で20分程進んだ場所にある鳥取県庁、前回鳥取を訪れた時もすぐ傍を通ってたけどこの庭園はチェックできてなかった…。

昭和の半ばに建築された鉄筋コンクリート造のモダニズム建築でもある鳥取県庁舎は、2010年に鳥取県でサミットも行われた「鏝絵・なまこ壁」を表現したような回廊の外観がその特徴。

当初L字型に本庁舎・講堂・議会棟が配された建築(現在はコの字型)の中庭として作庭されたこの庭園は、重森完途さんが鳥取県で手掛けた最初の庭園。なお、この3年前にお隣島根の『島根県庁庭園』を手掛けられています。

三方の建物および駐車場と、四方それぞれから眺めて楽しい庭園。その造形は鳥取砂丘や湖山池など鳥取県内の地勢を表現したもので、約700平方メートルの貼り巡らされた芝生が鳥取平野、白砂エリアが鳥取砂丘(※白砂の中に芝生がだいぶ侵食しているので以前はもっと広かったのかも)、そして赤身を帯びた丹波石による敷石は県内をめぐらせている道筋。

そして“重森庭園らしさ”の象徴である立石はすべて徳島から運ばれた阿波の青石。全て鳥取市内のもので統一された植栽とも、また様々な庭石が使われた島根県庁庭園とも対照的なこのセレクトは、「重森さんと言ったら阿波の青石」みたいな当時の周囲の期待感に応えたものだったのかもしれない。

鳥取出身の日本画家・菅楯彦による題字の石碑の建つ本庁舎前庭や歩道沿いの外構にも緑泥片石の立石が配されいる。重森庭園とは意匠が異なるので別の人の手が加わってるんじゃないかと思うけど、青石は主庭に合わせたのかも。

この県庁舎は1995年の阪神淡路大震災の後の耐震診断で問題があると判定されたことを機に、建替えも含めて議論された末に2011年にかけて耐震工事を実施。この工事の後に公共建築賞優秀賞を受賞しています。
ちなみに隣接する『城南神社』の境内にも枯流を主体とした日本庭園があります。こちらもちゃんと調べたら歴史がありそう。現在は鳥取県の造園技能の継承のために講習を行いながら維持管理されている庭園、あわせてチェック!

(2021年9月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR山陰本線 鳥取駅より徒歩20分強(鳥取駅にレンタサイクルあり)
鳥取駅から路線バス「県庁日赤前」バス停下車 徒歩3分

〒680-8570 鳥取県鳥取市東町1丁目220 MAP