ザ・プリンス京都宝ヶ池庭園

The Prince Kyoto Takaragaike's Garden, Kyoto

京都洛北の高級ホテルは昭和の巨匠・村野藤吾の最晩年の建築。数寄屋風建築“茶寮”をのぞむ日本庭園も。

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

ザ・プリンス京都宝ヶ池庭園について

「ザ・プリンス京都宝ヶ池」(ざ・ぷりんす きょうとたからがいけ)は京都・洛北の国際会議場『国立京都国際会館』のお向かいにあるホテル。その建築の基本設計は昭和の巨匠・村野藤吾によるもの。
2020年10月に「グランドプリンスホテル京都」から改称。時同じくしてマリオット・インターナショナルの高級ホテルブランド《Autograph Collection/オートグラフコレクション》にも加盟しました。

2020年、『こんな時だから、住んでる町のホテル、旅館、ゲストハウスに泊まりたい』…というのと時を同じくして、色んな宿泊施設のリモートワークプラン/テレワークプランをめちゃくちゃ調べてた。
特に気軽に泊まるのが難しそうな場所として、料理旅館『吉田山荘』のテレワークプランを紹介しましたが、もう一つずっと気になってたのがグランドプリンスの「スイートルームでテレワークプラン」

9月末まで実施されてたこのプラン、宿泊価格十ウン万円のスイートルーム…のデスクだけ利用可能で8,000円前後(ロイヤルラウンジも利用可)。安くはないけど普段入れる場所じゃないからな…ってことで終了間際に利用!紹介している日本庭園の大部分はロビーラウンジ利用すれば(しなくても)見られるけど、ここではロイヤルラウンジから眺められる石組も紹介。

1986年開業のこの建築は村野藤吾の最晩年の作品で、施工は竹中工務店。プリンスホテル系列には同じく最晩年の作品として伊豆『三養荘』の新館もあります。宝ヶ池の森の中に建てられたこのホテルは、楕円形・曲線を描いた建築がその特徴。
ホテルの高層階に行くと比叡山含め周囲の山々に囲まれていることを実感するので、その山に溶け込むようなデザインが意図されたのかなと想像。一方で地下への階段の雰囲気は“都ホテル東京”でも見られる“らしさ”が感じられる。

庭園はその楕円の建築の中庭(芝生広場でポイントポイントに枯山水庭園が)と、ラウンジから眺められる池泉鑑賞式の日本庭園。またその日本庭園の先には、村野藤吾が手掛けた数寄屋造りの“茶寮”があります。”茶寮”は会食や披露宴など宴会時に利用されるので、今回は池越しに眺めるだけ…。かつての写真と比較すると建物周囲の紅葉が大きくなってきていて、その数寄屋風建築が隠れてきてしまっている感じはする。

庭園に関する情報は現段階では不明…設計はおそらく竹中工務店が関わっているんだろうけど、造園に携わっているのはきっと京都の業者なんじゃないかな〜。ロイヤルラウンジからはその三段落ちの滝を真正面に眺められ、滝の音を聞きながらまったりすることができます。まあ今回はその滝の音を聞きながらテレワークしてたんだけど…。

スイートルームからの京都・洛北の山並みの風景も素晴らしかった。時々は鳥が飛び交うのを眺めながらパソコンに向き合うのもいい。このプラン、10月以降は終わってしまったけれど(利用者もそんな多くなかっただろうし…)、ロビーラウンジはまた利用しに訪れたいな〜。

(2020年9月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

京都市営地下鉄烏丸線 国際会館駅より徒歩8分(4-2出口より徒歩3分)

〒606-8505 京都府京都市左京区岩倉幡枝町1092-2 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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