たつの市旧脇坂屋敷

Former Wakisaka Residence Garden, Tatsuno, Hyogo

最後の龍野藩主・脇坂安斐以来、明治時代から昭和まで脇坂子爵家が居住した中屋敷と、面影が残る和風庭園。

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

たつの市旧脇坂屋敷について

「旧脇坂屋敷」(きゅうわきさかやしき)は最後の藩主となった龍野藩10代目藩主・脇坂安斐以降の脇坂家が明治時代~昭和の戦後まで居住した邸宅。

2019年に国のに選定された“播磨の”龍野の町並み。2021年4月に初めて訪れました!
でもあり、“うすくち醤油”など醤油醸造で栄えた龍野。この旧脇坂屋敷の前の白壁の道(文学の小径)はかつての街の面影をよく残しています。

戊辰戦争での会津戦争への参加・版籍奉還を経て龍野藩知事となった脇坂安斐。幕末以来拠点としていた江戸の屋敷から龍野に戻った際、上屋敷の『聚遠亭』が焼失していたため、新たに譲り受けた藩士の屋敷がこちら。

以来“中屋敷”として明治時代から昭和の中頃まで居住し、その後は1953年(昭和28年)に龍野カトリック教会、2004年(平成16年)にたつの市の所有に。
現在敷地の南側の開放的な芝生広場はたつの市の所有後に公園として整備されたものですが、建物やその前の和風庭園はおそらく往時のまま。

建物は昭和のカトリック教会の所有の頃に大幅に改築されたのかな?という雰囲気。
建物の最東部には茶室だったんだろうと思われる小間があり、庭園もその飛び石の感じからすると『聚遠亭』の茶室“浮堂”周辺の露地や“御涼所”前の庭園に似たお庭だったんじゃないかなあ。残念ながら(芝生広場のきれいさと比べると)屋敷前の樹木までは管理が行き届いていないので、鬱蒼とした雰囲気になってしまっているけど。鶏籠山を眼の前にのぞむロケーションが素晴らしい。

また邸内には脇坂家に残された江戸時代の屏風(龍野の儒学者・河野鉄兜作)なども展示されています。

(2021年4月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR姫新線 本竜野駅より徒歩22分(駅前にレンタサイクルあり)
JR姫路駅より路線バス「龍野」バス停下車 徒歩10分強

〒679-4170 兵庫県たつの市龍野町中霞城118 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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