大庄屋諏訪家屋敷庭園

Suwake-yashiki's Garden, Moriyama, Shiga

江戸時代の大庄屋屋敷に残る、小堀遠州作庭と伝わる枯山水庭園と、半夏生が美しいと言われる池泉回遊式庭園。2018年一般公開開始。

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

大庄屋諏訪家屋敷庭園について

「大庄屋諏訪家屋敷」(おおじょうやすわけやしき)は2018年から一般公開が始まった江戸時代の庄屋屋敷。その庭園は小堀遠州の作庭とも伝わるそう。守山市指定文化財であり、「琵琶湖とその水辺景観―祈りと暮らしの水遺産」にも構成されています。

守山駅…新快速で何度通過したか分からないけど、今回初めて降りました!駅から旧中山道の古い町並みを抜けて琵琶湖方面へ約4km。かつてこの地域の中心は、中山道と琵琶湖の中間点であったこの赤野井の集落にあったと言います。駅から向かうと途中田園地帯を通るのでピンと来づらいけど(あと弥生時代の遺跡も急に現れた(笑))、大庄屋諏訪家屋敷の周辺には寺社仏閣が多くあることからも歴史を感じる。

赤野井の集落は近江国にありながら江戸時代には淀藩の飛び地領となり(吹田市の『旧西尾家住宅』周辺もそうだったような)、諏訪家は大庄屋としてこの地域の中心的役割を担っていました。近代には当地の村長等も務めた名家。
江戸時代後期の建築と推定されている茅葺き屋根のこのお屋敷。2014年に現在の諏訪家当主から守山市に寄贈され、現在では守山市が整備・維持管理を行い2018年から常時公開を開始。(それまでも時々特別公開があったようです。)

約4000平方メートルという広大な近江の大庄屋。もちろん庭園も残されています。書院から眺める枯山水庭園は小堀遠州作と伝わる――けど詳しいことはわかっていない――とのこと。確定できる文献は無い=信憑性は不明ということだと思うけど、当サイトは「遠州なのかもね〜〜そうなのかもね〜〜」と妄想して楽しみたいスタンスなので、小堀遠州タグをつけます(笑)
近隣にある栗東市の『大角氏庭園』や近江八幡市の『教林坊庭園』も遠州作庭と言われているので、突拍子無い話ではないとは思うけど。
(個人的に雰囲気近いと感じるのは神戸の国名勝『安養院庭園』や、滋賀県内なら『松尾神社庭園』のような桃山時代の庭園かなあ。)

そして書院・主屋の前には琵琶湖の形を表現したという池泉回遊式庭園が広がります。深く掘り下げた池泉をお座敷から見下ろして楽しむタイプの庭園――あまり江戸時代の近江の庭園では無いタイプの庭園?細かい石組含めて近いなと感じるのは三重県桑名市の『諸戸氏庭園』かなあ。現在は水は入っていないけど、夏には半夏生の花が咲き誇るそう!
そして池泉庭園の奥にのぞむ茶室は、明治時代に大津の『円満院』から購入・移築されたもので、門跡寺院の江戸時代前期の茶室建築として貴重。

駅からも微妙に離れているし、旅行者がわざわざ守山に立ち寄るかと言うと推しづらい場所ではあるのですが――お近くを通り掛かった際にチェックを。
ちなみに1km強の場所に、守山市指定名勝庭園のある『聞光寺』があります。こちらの庭園は今回は見れなかったのですが――この寺院の近くにも、本格的日本庭園の姿が見え隠れる、地主か庄屋さんかなというお宅がありまして(偶然通り掛かった。こちらのお宅の詳細は不明)。やっぱ滋賀県はまだまだ奥が深い…。

(2019年3月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR琵琶湖線 守山駅より4.5km(駅の観光案内所にレンタサイクルあり)
守山駅より路線バス「赤の井別院」バス停下車 徒歩2分

〒524-0061 滋賀県守山市赤野井町171-1 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約8万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,800以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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