
昭和/平成時代の有名建築家のひとり・芦原義信が手掛けたモダニズムな公共建築の庭園。『杉並アニメーションミュージアム』も。
杉並会館について
「杉並会館」(すぎなみかいかん)は東京・杉並区立の公共施設。その建築は昭和~平成時代の著名な建築家・芦原義信(芦原義信建築設計研究所)の設計。アニメに関する総合博物館『東京工芸大学 杉並アニメーションミュージアム』の所在地としても知られます。
JR荻窪駅・西荻窪駅からそれぞれ徒歩15分~20分ほど、青梅街道をちょっと入った所に位置する公共施設「杉並会館」。向かいある『荻窪八幡神社』は平安神宮の創建と伝わり、源頼義や太田道灌も戦勝を祈ったという歴史を持ちます(境内のコウヤマキが杉並区指定天然記念物)。神社と直線的に向かい合ったこの会館もどこか神社仏閣の様な雰囲気を漂わせる――
1967年(昭和42年)に開館したこの会館、旧『ソニービル』や『モントリオール万国博覧会 日本館』、『国立歴史民俗博物館』の代表作で知られる芦原義信による設計ということで建築ファンには知られた存在。2025年、杉並会館でのイベント(宴会)に訪れ、庭園に出る機会もあったので紹介!
入館してすぐに位置するロビー、左手側にある陶芸家・會田雄亮さんの作品も目を引きますが、逆の右手側は庭園を広々と写す開放的なガラス窓が特徴的(そして一面金箔の壁も陽の光や影を拡張するような仕掛け!)。地下へと続く螺旋階段、4階まで続く吹き抜けとモダンなデザインのシャンデリアなど、高級ホテルの様な雰囲気を醸します。
3階・4階には『東京工芸大学 杉並アニメーションミュージアム』が入館、そして1階・2階部分にに主に杉並区民の集会の場として用いられている宴会場が。その1階の宴会場の前(道路側)に芝生を基調としたお庭があります。(※庭園は通常は館内から眺めるのみ)
芝生と刈込が主体となったお庭なのですが、庭園に出ると南東部に枯滝石組があり、そこから庭園下部(道路側)へ緩やかな斜面の枯流れが続いている。そしてその終点部分に、このお庭にとって最も大きな象徴的な3つの石が配されています。でもその巨石も目立たせるのではなく、斜面の向こう側に隠れて目立たないように置かれている。吉村順三さんが近い年代に手掛けた個人邸の庭を思い返す…当時の「モダニズム建築」に求められた庭園の姿がこの様なスタイルだったのだろう。
ちなみに1階部分には白砂による中庭も。ごくシンプルな中庭だけど、それを切り取る窓枠や一枚だけ置かれた黒い大理石?のタイルも“モダン建築ならではの石庭/坪庭”の模索を感じ取れます。杉並会館、ぜひ宴会場としても利用してみて。
(2024年2月、2025年10月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
投稿者プロフィール

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